月夜へ贈る戀の唄
□水無月の章
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桃「 あ!私まだ自己紹介してなかった!桃井 さつきって言うの!宜しくね!巫女りん!」
今「 ワイは今吉 翔一。青峰の側近で彼女は黄瀬の側近や。」
巫女りん??
また変なあだ名を付ける人が増えた…。
そして何故側近の三人は私と彼らの間に護線を引いているのでしょう?
実「 ちんちくちゃんって馬鹿なのかしら?」
赤「 利口とは言えないな。」
『 …え?』
今「 あいつらの言うてることなんて九割嘘や思とき。約束なんてあってない様なモンや。」
護線の向こう側には青峰さんと黄瀬さんの姿。
私は頭上にはてなマークを浮かばせて二人の様子を見ていた。
青「 やっと八つ裂きにしてやれんぞ、黄瀬。」
黄「 それはこっちのセリフッスよ、青峰っち。」
何やら険悪なムードを醸し出した二人はあの時の征十郎さんと同じ様に光に包まれていった。
漢字から想定するに青峰さんは狼、黒い狩衣姿に髪色同様に深い青色の耳と尻尾が生えてる。
黄瀬さんは妖狐、白い狩衣姿に黄色の耳と尻尾が九本。
良く似ている故の仲の悪さなのでしょうか?
実「 征ちゃん、止めなくていいの?」
赤「 あぁ、丁度夕暮れ時だ。こちらに物の怪が向かっている奴らに退治させよう。」
征十郎さんの予測は本当に良く当たる。
そして今回も予測通りに彼らが対峙する傍らに二体の物の怪が現れた。