この想いが届くまで

□はっぴぃばれんたいん!
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その頃、赤根の親衛隊達がざわざわと騒いでいた。

「あの滝塚様が!」

「あの料理のできない滝塚様が!」

「「「チョコ作り!??」」」

親衛隊達はもしかしたら俺に!?僕に決まってる!などと奇声をあげた。
赤根の親衛隊は、ほとんどがムキムキボーイなので、見ている方は暑苦しいことこの上ない。




「…赤根が、チョコ」

大翼はというと、教室で一人、鼻血を出していた。何を妄想しているのか気になった者はいたが、聞き出すことはしなかった、というかこわくてできなかった。血まみれだからね。




そんな赤根ダイスキーズを影から見つめる浩介と、浩介が暴れないようにとそれに付き添う知憲。

「大翼くん、その気持ち、わかる、わかるよぉお…!」

「ったく…萌えじゃなくて、いい加減俺を見ろよ」

俺が面と向かって言ってるんだ、流石に反応するだろう。と思ったが、興奮している浩介の耳にはその言葉は届かなくて。

この様子じゃ俺の恋路は叶わないな、と知憲は深くため息をはいた。


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