長編
□二人の関係
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三雲、雨取、空閑の三人がボーダー玉狛支部に入隊をすると決めた後に、三人はチームを組んで遠征組入りを目標として各々に師匠をつけてトレーニングに励んでいた。
迅と凪沙の二人は今回はパスだと言い、何かと忙しいのか支部にあまり顔を出していなかった。
「あの、烏丸先輩」
「どうした?修。」
「いえ、ちょっと聞きたいことがあって…迅さんと凪沙さんって攻撃手…なんですよね?」
「ああ。そうだが?」
「僕が射手になりたいと言った時に、凪沙さんに何か言おうとしてましたよね?」
「ああ。まあ、俺が何か言う前にあの人には断られたけどな。」
「何を言おうとしていたんですか?あ、いえ別に、僕が知らなくて良いことなら別に全然構わないんですけど…、「凪沙さんは元射手なんだ」え?」
「あの人は射手から攻撃手に転向したんだよ。」
「そうだったんですか…」
何となく俯きがちになる修に烏丸はフム、と考える素振りをしてから再び話し始めた。
「あの人は元射手個人1位の実力を持つ人でな」
「え?!い…1位?!?!」
「ああ、ちなみに最後にあの人がやったランク戦での成績は攻撃手個人総合三位だった」
「!!」
『射手としても攻撃手としてもトップレベル…』
「だから、あの人に射手の基本的な戦い方だけでも、と思ったんだが…まあ、見ての通りだ」
「そ、そういうことだったんですか…」
「納得したか?」
「はい。あ、あと一つだけいいですか?」
「なんだ」
そう言うと、何故だかそわそわし始める修。
「あの、迅さんと凪沙さんって…その…」
「ああ。あの二人はは幼馴染だ。」
「え、幼馴染?」
「ああ。」
「それだけ、ですか?(アレで??)」
「今の所はな。(アレでだ。)」
「なるほど」
「じゃあ、続きを始めるぞ」
「はい!お願いします!!」
そうして、玉狛の天然師弟コンビは再び訓練室へと入っていった。
そして数日後、まさに今話題となっていた二人がとある事件を巻き起こしたのはまた別の話である。