ONEPIECE短編

□女は家で愛するものを待つ
1ページ/1ページ





「あ、名無しさん?」

『サボ、今日も泊?』

「ごめんな。ユナにも謝っといてくれ」

『うん。仕事、無理しないでね』



ガチャ



「ママ?」

『あ、ユナ』



革命軍参謀総長であるサボと元革命軍剣術師範の私との間にできた娘・ユナ

今6歳。パパと同じで鉄パイプ、私と同じで剣術で戦えるようになるって

今必死に頑張ってる。女の子に怪我はさせたくないけど

自分のみは自分で守れるようになってほしい。

これはサボと私の共通の願い



「パパは?」

『今日も泊だって』

「…………」

『どうしたの?』

「ママ、寂しくないの?」



私の心を読んでいるように言葉を発するユナ

子供って親の表情よく見てる



「ママ、いつもいつも我慢してるよね」

『そんなことないよ』

「嘘はダメだよ!パパに言わなきゃ!」

『パパ忙しいんだから仕方ないでしょ』

「でも!」



仕事が忙しい、だからママを寂しくさせる

それが言いたいらしい。子供らしい素直な考え



『……たしかに寂しいよ。でもパパみたいな人がいなきゃ、この世はなにも変わらない』

「ママ……」

『今日は私と特訓しよっか!パパみたいに強くはないけど』

「うん!」



今日も愛しいあの人が帰ってくるのを娘と二人で待っている


Fin

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ