ONEPIECE短編

□雑貨男子
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ここは街中にある雑貨屋

私が開いてるお店で女性客が多い

そんななか、最近よく見る爽やかな男性がいる

最初は戸惑っていたけど、数回訪れるうちに

慣れてきたようで今では仕事の合間の時間にきてくれる



『いつもありがとうございます』

「俺こそありがとうございます」

『?』

「仕事で疲れた体をここで休ませてもらって」

『かまいませんよ。そーゆーお店でもあるので』



落ち着く雰囲気で有名な私のお店

雑貨屋だけど小さなカフェも兼ねている

あまり大きいと雑貨屋とカフェと両方は見れないから小さい

席はカウンターのみで5席ほどある

お客様からご注文があればラテもやったりする



『そう言えば、サボさんがこないだ言ってた
雑貨が入荷したんですよ』

「本当か?あれほしかったんだ。かわいいし」



男性には珍しい可愛い雑貨好きのサボさん

部屋に数個おいていてよくからかわれるとか。



『すぐお持ちいたしますね』



店の奥に入り入荷した雑貨を取り出す



『こちらになります』

「お、これこれ。」

『彼女さんにプレゼントですか?』

「んー。まあ近いかな。気になる女がいて
その人がこれ好きだって言ってたんだ。
名無しさんさんも好きって言ってたよな」

『そうですね。私もこれ好きですよ。
私もほしいんですけど入荷数が月に1回しかないので
また来月待ちます』



笑って珈琲のおかわりをいれる

サボさんの気になる女性ってどんなかただろう

爽やかな雑貨男子にはふんわりした雰囲気の女性?



「そっか。」

『気長に待ちますよ。珈琲おかわりどうぞ』

「…」



急に黙るサボさん



『?具合でも悪いんですか?』

「ん?これのほかに可愛いのがほしいなって」

『可愛い雑貨ですか…少しなら在庫にあるかも。
すぐに見てきますね』



カウンターから退き在庫を確認しようとしたとき

やんわりと手を握られた

「いや、取りにいかなくていいんだ。
俺がほしい可愛いのはすぐそばにあるから」

『そうですか?では他のお客様がお選びになる前に
今お会計済ませますか?』

「そうだなー。じゃ他のお客がいない今で」



そう言って立ち上がったと思ったら私にキスをした

珈琲の味がした。甘くない苦めの味



「いくら?」

『え、えっと…いくらと言われましても…
お選びになっていませんよ?』

「…あはは」

『?』



少し困ったように笑っている



「俺がほしい可愛いのは名無しさんさんなんだけどな」

『え?!雑貨じゃないんですか?』

「そ。だからすぐ近くにあるからって言ったろ?」

『そ、そーゆーことでしたか』

「そーゆーこと。で、いくら?



笑顔で迫ってくるサボさん

こんな風に告白されたことがないからなんとお答えすればよいのか



「こんにちは〜」



急にお客様が入ってこられた

私はビックリして裏返った声を出してしまった



『あ、コアラさん』

「こんにちは、名無しさんさん!あ、サボ君ここにいたの!?」

「よ」

「よ、じゃないわよ!仕事の時間!」

「もうそんな時間かー。よし、いくか」



どうやらコアラサンとサボさんは同じ仕事仲間らしいです

私は顔が真っ赤のまま二人の見送りに店を出る

コアラさんははやく!と言ってサボさんを急かしていた



「じゃまた来るからそのときに"在庫ある"か聞かせてくれ」

『在庫あるか?』



在庫とは多分私の彼氏枠のことなんでしょうか

考えているとサボさんが私に近づいて耳元でささやく




「名無しさんさんの彼氏枠。入荷待ちなんて嫌だからな」



そう言って帰っていきました



Fin



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雑貨男性になってましたかね?
最近雑貨屋のバイトを受けたいと思いまして
下見にいってみたんです。
そしたら可愛い雑貨ばかりを見ている男性がいらっしゃったので
書いてみました。告白の部分とかカフェとかは
私がつけたしました。

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