R12→R18 km
□花環を食い散らかしてみたいんだ(1)
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この俺に感情の制御がきかない程、恋愛に溺れる日が訪れるとは夢にも思わなかった。
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2-A 梅原朱里。
俺が教科担任をしている生徒だ。
そして俺の…。
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「…んっ、はぁ…、先生ぇ…。」
リップノイズと互いの息遣いが聴覚を犯してくる。
手は朱里の腰と頬に添えてはいるが、触覚はとうに口唇と舌に集中している。
梅原朱里と校舎内で人目を忍んでこういった行為に及ぶような関係になって、どれくらい経っただろうか。
(彼女が高校生という事もあり、流石に口付け以上の行為には及んではいないが。)
解っている。いけない事だと。
しかし、もう戻れない程に溺れている。
音を立てて触れるだけのキスをして、口唇を離す。
朱里が俺の胸に顔を埋める。
「ん…? どうした?」
俺は朱里の髪に指を絡ませながらそっと尋ねる。
「…やっぱり、何度しても恥ずかしいです…。
あんまり見ないでください…。」
随分と可愛い事を言ってくれる。
よくもまぁ、俺の嗜虐心のスイッチを正確に押してくるものだ。
「これだけでそんなに恥ずかしいのなら、この先の行為はどうするつもりなんだ?」
そう囁くと、耳まで赤く染まってしまった。
「…意地悪。」
顔を埋めたまま悪態をついてくる。
「俺の底意地が悪いのは了承済みの上だと思っていたんだがな。」
からかうような物言いでも、どうしても声色が甘くなる。
朱里の一挙手一投足が、堪らなく可愛い。
自分が恋愛に於いて、これ程までにただの馬鹿な男になるなど、思ってもみなかった