(スザルル)


銃口を向け合い、お互い微笑みあう。
どうして微笑むことなんてできるんだろう。
これからはじめようとしていることは、間違いなく殺し合いに等しい行為なのに。



いや、殺し合うということはお互い愛し合うと同じことだ。
今の自分達にとっては―――。

「どっちだと思う?」
「何が?」
「先に引き金を引くのは、俺か…お前か」
「さあ…。でも、僕は君を…君が思っているほどずっと愛しているよ」

パァン

スザクは引き金を引いた。ためらいもなく。
しかし、銃弾は風を切りルルーシュの髪を掠めただけであった。
それに、ルルーシュも動揺することもなく、ふっと小さく笑う。

「確かに…。だが、ただ撃っただけでは俺は殺せない」
「君は…僕を撃てるのかい」
「あぁ。俺もお前を愛しているからな」

パァン

今度はルルーシュが引き金を引いた。
しかし、その銃弾はスザクの頬を掠めただけ。
スザクの頬から血が伝う。
微動だせずにそのまま微笑む。

「なんだ、君も同じじゃないか」
「だが、お前に傷はつけた」
「こんなの痛くも痒くもないよ」

伝った血を手で拭う。
そして、改めて銃を構える。

「今度はきちんと撃つよ」
「そうだな…。俺も撃つよ」

彼を殺すため―――。
彼を愛すため―――。



銃口を構え、お互い引き金を引いた―――。



パァン―――――!!



 さぁ、愛し合おう―――!
(さぁ、殺し合おう―――!)







-end-


歪んだ愛情。
しかし、突発なので酷い内容だ…。


拍手ありがとうございましたw




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