□【罪と…罰、ヲ】執筆中
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白神宮殿















「……あれ?」


宮殿の庭で一人、白髪の少年が声を上げた。
花で囲まれるこの空間は、彼が作ったのだ…
植物には日の光が必須。
今日は晴天の筈なのに、花は元気が無い様子。

心配そうに、しゃがみこんで花を撫でた。


それを見ていた白神の影、渠呶がそれを見守っていた。



「渠呶…今日のお日様は、元気が無いんだね。
…金神君、具合悪いのかな?」

「オ見舞イニデモ…行キマスカ?」

「そうしようかな…やっぱり、金神の仕事は大変だもんね…」


最後に優しく花を撫でると、白神は自室へと戻る。
服を着替え始めると、宮殿に居た幹部の声が聞こえた。


「…白神様。」

「ん、どうしたの?」

「白神様に会いたいと言う方がいらっしゃるんですが…」

「ちょっとまって…」



彼は、自室の窓を少しだけ開いた。
ここからは、来客者が来た時に、玄関が一望できるのだ。
誰かが分かると、自室の扉に近付いて--


「うん、良いよ。中へ入れて?」

「…は。」


そう言うと、その来客者はすぐに、白神の自室の扉を叩いた。

何だか早かったような気がしたが、白神はそれほど気に止めずに返事を返した。



「別に、ノックする必要なんて無いのに…入ってよ。黒神…」

『……そうか。』
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