短編夢
□誰かを思って
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光にひかれて
泣くのなら
すべて
忘れてしまえばいい
君と過ごした日々は
僕にとっては
眩しい世界
闇に住む僕は
それが憧れで
君が僕を照らす光だった
幾つもの言の葉を
君からもらった
それは時には優しいモノで
時には哀しいモノだった
君の笑顔は太陽で
君の泣き顔は月だった
どうしようもない僕を
いつも助けてくれたのは
いつも掬い上げてくれたのは
君だった
君にはたくさんもらったけど
僕は君に何も返してない
何もあげられなかった僕を許して
何もいわずに消える僕を許して
もっと
君といたかった
後悔しても
すでに遅く
何もできない自分に
嫌気がさす
君が今
悲しみをたたえているなら
僕は嬉しい
君という存在に
僕を刻む事ができた
光にひかれて
悲しむのなら
すべて
忘れてしまえばいい
だけど
君との思い出は
なかなか
消えてくれない
End
→あとがき