愛し愛され 、恋焦がれ
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ー 妖精の尻尾 ー
マ「 皆、良く帰って来てくれた。……負傷者は多いが死者はおらんようじゃな。ラピスも身体は失ったようじゃが、ネルの中で生きておるんじゃろう。明日、ラピスの身体を眠らせてやる墓を作ろう。」
マスターには何でもお見通しなのかな。
僕が言わずして全てを悟り、肉体の弔いまで行ってくれると言う。
『 ふぁ〜。なにぃ?誰の肉体が滅んだってぇ〜?』
『 きゃあっ!!』
僕は驚きのあまり抱き抱えていたラピスを投げ、グレイの反対隣にいたナツをまるで木に見立てて登るかの如く何とも無様に抱き付いてしまった。
『 ちょっとぉ〜?投げるとか酷いよぉ〜?』
ナ「 っ!?///// 」
グ「 い、生き返った!?…っておい!ネル!!離れろ!!」
咄嗟の事に驚き、抱き付いたのはナツの首、そして顔はその上。
ナ「 …っ /////( む、胸!!/// 窒息する!/// …でも、悪くない… /// )」
『 ご、ごめんなさいっ!!』
僕が窒息させるかの如く、ナツの顔に押し当ててしまっていたのは自分の胸。
謝罪の言葉を投下すると素早く離れる。
ナ「 にひひひひっ!グレイより先に触ってやったぜ!」
ハ「 触ったって言うの?それ。…てかナツ鼻血。汚いよ。」
グ「( ネル帰還の宴の日に同じ状態を味わった事は黙ってねぇと、ネル怒るよな、うん。)」