徒然なるままに

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「アカネちゃーん!花火大会行こうってばよォ〜!」





インターフォンの後になるとの声が響く

そう 今日は木の葉の花火大会

浴衣着たかったけど…
持ってもいなければ着付けも出来ないから仕方ない





普段着よりもちょっとお洒落なワンピースを着て玄関に向かう




扉を開ければナルトがにっこり笑っていた




「アカネちゃん今日はいつもより可愛いってばよ!」
「ありがとう お世辞でも嬉しいよ!」




本音はもっと嬉しい
似合ってる…といいな




アカデミーでは演習とかあるからワンピースなんて着れないもんな




長いつばのお洒落な帽子をかぶってナルトと花火大会へ




途中で散歩中のキバと赤丸に遭遇して三人と一匹で出店街へと向かう







「なーんでお前がついてくるんだってばよ!」
「それはオレのセリフだ!アカネと花火大会ーって思ってたのによー!」
「まあまあ、目的は同じなんだから…」






どうしてこの二人はケンカっぽいかな…





「あらァ?アカネじゃなーい!」




後ろからいのに抱き着かれる




「今日はサスケ君と一緒じゃないのー?」
「?何でサスケ?…約束してないから会ってないなァ」
「ふぅん」

「こらー!いのー!アカネちゃんの可愛さに嫉妬してんじゃねぇってばよ!」
「なによー!あたしのほうが可愛いに決まっているでしょ!?
…だって今日はゆ・か・た♡だもの!」




大きく振袖を回しながらニッコリ笑ういのちゃんはいつも以上に可愛いのは確かだった




良いな… 浴衣か…




「アカネはなんで浴衣じゃないのよー?」
「んんー 持っていないし…」
「「((オレらもアカネの浴衣姿には期待してた))」」



「なら、あたしの貸してあげるわよー!
あたしには似合わなかったけどアカネなら大丈夫!」
「え?いいの?」
「「((よしよし キタキター!!!!!))」」



「って事で男子!あたしがアカネの浴衣着つけている間にサスケ君連れて来なさいよねー!」

「んな!」
「ふざけるなってばよ!なんでオレたちが!?…」



「アカネの浴衣姿… 見たくないの?」





グサッ…




「じゃあ1時間後にやまなか花屋まで来てよねー!」





こうしてあたし達は二手に分かれたのであった






*****






「に、似合うかな?」
「きゃー!素敵よ!アカネ!」
「超可愛いいいい—————!」




着付け中に合流したサクラちゃんも参加して手伝ってくれた



白と水色の水面に金魚柄の涼しい感じの可愛らしい浴衣だった



髪もアップして髪飾りも貸してくれた

なんだか別人みたい




「アカデミー生とは思えないわ!」
「是非アカネには口紅をつけて欲しいわ」
「え!?み、みんなもするよ…ね…?」

「とりあえずつけなさい!」
「あぎゃぁぁぁ!」




サクラちゃんに押さえつけられ、いのちゃんに口紅を付けられる
…サクラちゃん 力強いって!




「ほら!また別人になったわよー!」
「ッ!」
「また一際 お姉さんになったね!」



キャッキャッと遊ぶ二人


なんか置いてけぼりくらった感じ




「あ、そうそう…せっかくだからカンザシの代わりに生け花を使ったのよー!正解だったわー!」
「え?いいの?そんなことして…」
「もちろんよ 花も喜んでいると思うわ!」




全く気付かなかった
植物… 大丈夫… だよね




—————藤宮の血





三代目の声が頭の中をグルグル回る




まぁ意識してなければ(多分)大丈夫…だろう


枯れないでねっと念じて。






「アカネちゃーん!もう着替えたー!?」


花屋の方からナルトの声がした





*****




「全くアンタはデリカシーってもんがないわよ!」





サクラちゃんはナルトに手加減ないわ
頭に出来立てホヤホヤのゲンコツ痕が見られる




そして何事もなかったかのように
「サスケくーん!」
と連れて来られたサスケの後ろを追いかけていく


サクラちゃんって…本当は怖い人なのかも?
ってか何気にサスケも甚平着てて可愛い!
似合ってる!




浴衣に合わせた草履で歩きにくい
良くあの二人はルンルンと速足のサスケに着いていけるよね…




ゴン




「あ」




やばい 躓いた







「お!アカネ大丈夫か?」
「せっかくの浴衣が台無しになるってばよ」





キバとナルトに支えられる
た、助かった…





「ありがとう」
「「!////」」

「あれ二人とも顔が赤いよ?」
「あ、いやなんでもねぇよ!」
「ゆ、浴衣着たアカネちゃんってば…色っぽいってばよ」




あははと三人でやり取りしていると前の方から負のオーラが。





サ、サスケ怖!
そんなに睨まないで!
いいじゃん!そっちは両手に花やん!
可愛い子二人良いじゃん!




とりあえず笑ってごまかす





「ん?」
「どうしたってばよ?アカネちゃん?」
「あ、いや…何も…」




気のせいかな…
誰かに見られているような…
つけられているような…




「ワン!」
「あ、赤丸?どうした?」
「ヴルル…」
「?…そうか?」
「ワン」
「あぁ、なるべく意識してみるぜ」

「赤丸どうかしたの?」
「いやなんでもねぇ!アカネ射的しようぜ!」
「お、いいねー!負けないよ!」
「オレもやるってばよ!」




射的に並ぶ三人




「じゃあたくさん景品取ったら勝ちね」




パン パパン パン




winner!アカネ←




「アカネちゃん強すぎだってばよ!」
「クナイとかの的当て得意だからね」
「ちくしょー…負けるとは思ってなかったな」




キャッ キャッ っと盛り上がる
…楽しい こうやって遊ぶの久しぶり…





それに軽めのお菓子狙ったから簡単にゲット出来た





小さめのペロペロキャンディーを食べながらサクラといののサスケの取り合いを眺める


するとサスケが踵を返してこっちに向かってきた
(ケンカしている二人は気付いていない)




え?…なに?なに?




「…代えろ」
「はい?」




あたしが食べていたペロペロキャンディーを取り上げてサスケの持っていたりんご飴と無理やり交換させられた



しかもりんご飴少し食べかけ





…交換したかったのかな?
ペロキャン(略)を食べたかったのかな?




案の定ナルトとキバが「てめー!なにしてんだ!」とサスケに絡むがサクラといのに鉄拳を入れられる







「浴衣にはそっちが似合うぜ」


なーんてセリフを言ってすたすた歩いていくサスケ君。を追いかける二人





ぽかーんとしてしまう




そしてサスケの食べかけのりんご飴を一口かじった





——————!




やっぱり視線を感じる!
後ろを振り返るも賑やかな夜店と祭り客の多さしかわからなかった




…気のせい…なのかな





浴衣を着ているせいか(自意識)過剰に反応しすぎなのかな




「…」
「アカネどうかしたのか?」
「い、いや 何でもないよキバ」
「ワン!」
「大丈夫 ありがとう 赤丸」




そうだ 気のせいだ 浮かれるなアカネ




赤丸をなでていると赤丸があたしのところへ飛び乗ってきた




ペロリとほほを舐められくすぐったい




そうだ 人の目ばかり気にしていたら
なにも楽しめないよね


赤丸を撫でていたら疑心も自然と消えていった
動物の癒しの力ってすごい





「…」
「どうしたの?キバ 赤丸取られて嫉妬?」
「ばか!んなワケねぇだろ!」

「キバって赤丸で嫉妬すんのかァ?結構可愛いところあるってばよ」
「うるせえ!黙ってろバカ!」




ぎゃーぎゃー…


案の定二人のケンカが始まる



よ、よしここは何とかして




「ほ、ほーら二人とも!ケンカはダメだよー!」




ヨシヨシと赤丸の様に二人の頭を撫でる


「「!」」


顔が真っ赤に染まる二人






「あはは!二人ともりんご飴みたいに顔赤いよ!可愛いー!」
「んなッ!」
「アカネちゃん…」




二人ともケンカを止めた

うんうん 空気を変えるって大事だなあ






するとトンッっと肩を叩かれる
振り向けば全く知らないお兄様方





「…?何か用ですか?」
「君 可愛いね!浴衣凄く似合ってる!」
「は、はぁ」

「よかったらオレたちのお化け屋敷に来ない?」
「オバケ屋敷?」

「祭りといえば肝試しだよねー!」
「そうですか…」







なんだ 客引きかー
ここは友達と来てるからって断ろーっと




「いや、友達と来てるから」
「大丈夫ー オレらが案内してやっから」




いやいや お化け屋敷で案内ってどーゆー事?
それってお店の意味をなさないんじゃ…




「本当に大丈夫です…」
「遠慮しなくていいの!」
「ほら!いくよ!」
「わわわッ!」





ナルトやキバに助けを求めようにも
お祭りの人ごみに消えて行った




*****
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