徒然なるままに

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あー、えーっと?



女子のざわめきの理由って演習だったよね?
演習の何が、という細かい理由を聞いてなかったのは失敗したな…



演習内容は組手。



私の相手は黒髪の美少年。
少し目つきが悪いが…

ええっと、名前は何だt「「キャー!!サスケくぅーんッ!!」」…サスケくんらしい。




で。何故か私はこのサスケくんに滅茶苦茶睨まれているんだけど…

何の面識もないのにどうしてここまで睨まれないといけないの?



…女子の異様な雰囲気の理由はこのサスケくんって訳か。
こんなに目つきの悪い少年のどこがいいのだろうか?






「…さっさと来い」
「えー、」



どうして私がサスケくんの組手相手になっちゃってるの!???
先生め、恨んでやる←





「…手加減しねぇからな」
「あのー、組手に降参ってアリ?」
「…………」





無言で訴えてくるのもこれまた怖いし






「キャー♡サスケくーん♡」
「頑張ってぇー!!」



こんな黄色い声援の中、組手はやりづらいです。私。






「…お前は」
「ん?」
「兄さんと、どんな関係なんだッ!!」
「兄さん???…って、ちょッ!!!」


容赦なく蹴りを入れてくるサスケくん

慌てながらも避けることが出来た





私の周りには容赦ない系男子が多すぎ。
シカマルとかサスケくんとかシカマルとかシカマルとかskmrとか←
あれ、案外そんなにいなかったかも…






「とぼけるな!」
「わっ!!」
「オレは、ちゃんと見たんだ!」
「何を!??」



激しい攻防戦が続く。
そんな中でも「「キャーvv」の声援が耳について仕方ない。






「負かして、吐かせてやる!!」
「だあぁぁぁぁー!!んもぅッ!!」



サスケの攻撃を防ぐのも飽きてきた
女子の声援にも、サスケの態度にも…
…アカネちゃん、イライラMAXです。






「秘技!足払い!」
「なッ…!」


秘技って程でもないんだけどね
名前の如く足払い

すると、サスケくんはバランスを崩し、後方へと倒れる
すかさず私はサスケくんに駆け寄り、サスケくんの両膝を私の両脇で挟み、しっかりと固定する。





「な、なにを…」
「とぉぉォ〜〜〜りゃぁぁぁぁっぁ!!!!」





サスケくんの膝をしっかり固定したまま、私は自分の足を軸にグルグルと回る。
――――所謂、ジャイ●ントスウィングである。


「さっきの仕返しじゃー!!!」
「テメェッ、何しやがる!!!」

遠心力もあってか、サスケくんは抵抗が出来ない様子。
ふはははは!!ざまぁッ!!←壊






「降参っていえば止めてあげます!!」
「ふざけるなッ…!!」


ヴヴ…、ちょっと目が回ってきたかも…
眩暈が……

そんなことを考えていたら力が抜けt



すぽ―――――ん



「「あ」」
「ちょッ!!」




そのまますぽーんと私の腕を逃れたサスケくんは…



「「「「「きゃぁぁぁぁぁ♡♡♡」」」」」

女子集団の方へと飛んでいった




恐るべし、遠心力←
そしてドンマイ、サスケくん。






具合が悪くなった私はその場にへたり込む

うえぇぇぇ、回りすぎた…吐きそ






「「アカネ(ちゃん)!!!」」

眩暈で体調不良になった私を両脇から支えてくれる人がいた




「ナ、ナルトに…シカマルぅぅー…」
「アカネちゃん!大丈夫かってばよ!?」
「ったく、派手に自滅してんなァ…」



二人に心配され、引きずられながら、木陰に移動する
…木に寄り掛かると、少し身体が楽になった気がした



「アカネちゃんってばさ!結構すげぇんだな!!オレ見直したってばよ!!」
「そんな事ないよー…」

ナルトの目がすっげー輝いて見える。
ダウンした私には眩しすぎるよ…




「ったく、無茶しやがって」
「ははは、申し訳ないです」

なんだがんだで心配してくれているシカマルもだんだん可愛いなって思えてきた
シカマルって不器用なだけで面倒見がいいんだよね





あ、そうだ。

「ナルト」
「ん?アカネちゃん、なんだってばよ?」
「今日、ナルトの分のお弁当作ってきたんだよ。後で教室に持ってくるね」


っと言えば、心配していた表情からニコ〜っと笑顔になるナルト


「ありがとーってばよ!!アカネちゃん!!オレってば、すっげー楽しみにしてっから!!」


やったー!!とはしゃぐナルト
もう超可愛い…私の癒しだわー…


ナルトがピョンピョン跳ねて喜んでいると、どうやら次がナルトの組手らしく先生に呼ばれていった
笑顔で「アカネちゃんとお弁当の為に頑張るってばよー!!」とブンブン大きく手を振りながら




「へぇー。何だよ、お前らそういう関係?…オレ超気まずかったんだけど」
「あ、ゴメン。シカマルのこと忘れてた」
「忘れんな、バカ」


私の額を軽く小突いて、めんどくせーっと隣に寝転がるシカマル


「何?拗ねてんの?」
「別に」
「私とナルトは変な関係なんかじゃないよ。お弁当は私が思い付きで作ったというか、お節介というか…」
「へぇー、ナルトの腹が下らないことを祈るよ」
「オイ、待て。どういう意味だコラ」


シカマルにデコピンしてやろうと手を伸ばせば、ガッツリ手首を掴まれた。


あ、ちょっと待って。
私まだ目が回って…



「うおあぁぁぁッ!!」
「―――――ッ!!」


ドサ…


これシカマルにどやされるパターンだよね
私は只今シカマルの上nowです。
はい、倒れちゃいました



あ、シカマルって結構いい匂いがする…



「ちょ!アカネ!早く退けろって!」
「そう言われても…さっきの組手で疲れちゃって身体に力が入らないんだなー」


もうね、ぐったりして全くだよ
アン●ンマンの顔が濡れて力が出ないみたいな感じかな
…アン●ンマンになったことないからイメージだけど



って、よくよく考えてみれば…
この状況結構ヤバいよね


どどどどど、どうしよう…(今更



シカマルはひとつため息をして、なるべく私を動かさないようにゆっくり起き上った

…は、良いものの。


え、なにこの姿勢。
完全なるシカマルの膝枕じゃん!!!



「あのののの、シカマル?」
「なんだよ」
「これ、どういう…」
「動けねぇなら、しばらく休んでろ」


私の中でシカマルの男前スキルがメキメキと上昇中です。


意外にいいやつ過ぎるかも…



「ま、コレは貸しにしといてやっから」



いや、さっきの前言撤回。
案外裏のあるやつかもしれない

しかし、身体が動けることもなく。
結果的にしばらくシカマルにお世話になることになった




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