徒然なるままに

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「藤宮、しばらくの間、うちは一族の集落にも配達に行ってくれないか?」



早朝4:00




いつものように新聞配達のバイト先に行くと、急に店長から頼まれた
どうやらバイト君の一人が辞めるらしく、人手不足らしい



マジか。
これはアカデミー遅刻コース確定だな



しかし、アカデミー生を雇ってもらっている恩もあり、断る理由もなく引き受けることに。



地図に配達先の家々を書いてもらったが、苗字が全部「うちは」なので配り終える自信がないが…
―――――やるしかない



いつもの区域をさっさと配ってしまおう
うちは一族に時間を費やしよう

いつもより重い新聞を抱え、走り出した









******










・・・・・・・・どうしよう。
もう迷子になってしまった私←




地図見て集落に来れたものの、どこがどのうちは宅で、うちは家なのかわからず…
最早、ここがどこだかわからない件←
バイト君すごいところを担当してたんだなぁ…



うーん、どうしよう…ボイコットするかな←
恩はどうなった!?なんてツッコミは受け付けません←



「何か困っているのか?」
「そうそう、大変。うちは一族の新聞配達という難易度高い任務中。もうどこがどこだか…って、え。」




声がする方、後ろに振り向けば黒髪を後ろに束ねた美形お兄さんがニッコリ笑っていた



う、うおおおぉう…美形すぎて眩しい



「それは高難度だな。手伝おうか?」
「え!いいんですか?!で、でも…」
「ちょうど暇をしていたんだ。気にしないでくれ」




そういうとイケメンは私の持っていた地図と新聞をとり、「よかったら案内する」とエスコートしてくれた



…藤宮アカネ、不覚にもこのお兄さんに胸キュンしてしまった

せっかくだから、お言葉に甘えることにする。







******







「最後はここだな」



お兄さんのおかげで配達はあっという間に終わってしまった
しかも、地図に配達しやすい道順や目印まで丁寧に記入してくれた



もうこの人親切すぎる
神だよ!神!




「ああああぁあ、ありがとうございます!お兄様!大変助かりました!地図までッ…」



お兄さんはクスリ、と笑って「イタチでいい」と答えてくれた
私も「あ、えっと、藤宮アカネです」と返す





「オレにはアカネと年が近い弟がいるんだ。困っているところを見ていると放っておけなくてね」
「そおなんですか(イタチさんに似て美少年なんだろうなあ…)…あの、お礼は何をしていいか…」




「お礼なんて気にしなくていい」とは言ってくれたが、私の感謝の気持ちがおさまらない←



するとイタチさんは「そしたら、今度一緒にお茶でもしてもらおうか」と神回答。





…イタチさん、あなた絶対女性にモテモテだよ。外見も性格もイケメンすぎるよ!!!





こうして、私とイタチさんはお茶をする約束をして、別れた。
イタチさんはこれから任務の準備をしないといけないらしい





―――――イタチさんも忍びなのか。
こんなアカデミー生を相手にしてくれる忍びも珍しいというか、優しいというか。



イタチさんのお陰でアカデミーも遅刻しなくて済みそうだ

久々にお弁当でも作っていこう
…ついでにナルトの分も。





またイタチさんに会えるといいなー…





そんなことを考えながら、うちは一族の集落を後にした
きれいな文字が追加された地図を大切に持って。





******

※イタチ視点


―――――あの子を見たとき、驚いた。
見た目はこどもでも、多少幼くなったあの子は彼女そのもので、声も何もかも彼女にそっくりだった

名前も同じで、あの子は彼女の生まれ変わりではないかと我が目を疑った



藤宮アカネ



また、会えるといいな。



そんなことを楽しみにしているオレがいた





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