短編集♪
□鉢合わせ…
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2月の真冬の夕方。
委員会活動で、帰るのが遅れた真優は既に暗くなりつつある帰路を急いでいた。
「はぁ、委員会長くなっちゃった…。寒いなぁ。コーンスープでも買って飲もっかな?」
帝丹中学校のセーラー服の上から来たダッフルコートの襟をぎゅっと握りしめ、赤と緑のチェックのマフラーに顔を埋めた真優は、学校と家のちょうど中間辺りにあるコンビニに寄った。
これが、真優の無事を示す、最後の映像だった。
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翌日。
蘭と園子、そしてコナンと哀を始めとする少年探偵団は元気に登校していた。
いつも通り、学校から一番遠い真優と待ち合わせする公園に到着したコナン達は、首を傾げた。
「あれー?真優お姉さん、いないよー‼」
「本当ですね。どうしたんでしょう?」
「先に行っちまったのかぁ?」
探偵団の3人が周りをキョロキョロと見渡すが、真優が来そうな気配は無い。
「おっかしいな…。いつもの真優ならそんな事無いのに。」
コナンも不思議に思う。
「そうね。あの子が、理由も無しに遅れてくるなんて、滅多にあり得ない事だもの。」
哀も驚きを隠せない。
「真優ちゃんだって、寝坊しちゃう時だってあるわよ。さぁ、皆学校に遅れちゃうわ。急ぎましょ?真優ちゃんには私から連絡しておくから。」
蘭が時計を見ながら、子供達を学校へと進ませる。
コナンはまだ何か気になる様だったが、学校へ向かい歩きだした。