復刻版「正義の紳士(ジェントルマン)」
□それぞれの約束
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一方、米花町の阿笠邸では、真優が少年探偵団と一緒に遊んでいた。
「真優お姉さん、頑張って!」
元太と光彦、歩美と真優でペアを組んでテレビゲームをしていた。
「くっそ〜!また姉ちゃんに負けたぜ!」
元太と光彦は真優相手に完敗だった。
真優と歩美は嬉しそうにしている。
「真優お姉さんってゲームも強いんだから!ね?真優お姉さん!」
「そう…かな…?ありがとう…」
真優はテレビから離れて、博士がコーヒーとジュースを運んでいるのを手伝った。
「にしても、真優君がワシの事も覚えておらんとは、残念じゃの〜」
博士は、落ち込んでいる。
「博士。真優にプレッシャーを与えちゃダメよ。辛いのは本人なんだから」
哀がそっと慰める。
「本当にごめんなさい…。でも、私決めたんです!事件が解決出来る様に、頑張って思い出そうっ!って」
真優が笑顔で言う。
「私も真優お姉さんの記憶を取り戻すお手伝いする〜!」
「僕もです!」
「オレも!」
探偵団は張り切った。
「ありがとう、みんな…」
そして探偵団と真優は、どうすれば記憶が戻るのかを話し合った。
「じゃあ、明日の夜、杯戸ショッピングモール横の大広場の花火大会で決まりね!」
事件が起きた杯戸ショッピングモールの近くに行けば、何か思い出すかもしれない―。そう考えた4人は、明日の夜行われる花火大会に行くことになった。
「貴方達、花火を見るのが目的じゃないでしょうね?」
哀が探偵団を睨む。
「も、もちろん真優さんの記憶を取り戻すためですよ、あははは…」
「当たりめぇじゃねぇか、灰原…」
「哀ちゃん、怖いよ…?」
探偵団は冷や汗をかいた。