その他

□ただいまを言うまで
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弟子をこよなく愛するお前が性の対象を得たのだ。気になるだろう?誘ったのがコレならば尚更にだ。
寂しがりで変人と言われたな。
言われたのか。
ミロが吹き出す。
お前以外に言われるとは思わなかった。
それが理由か?
違うな…多分、倒れているデスマスクを見つけた時から私はおかしかったのだろう。今思えば、敢えて接触していたのかもしれん。
目覚めたらどうする気だ?
解らんな。したくなるのか、見たくもなくなるのか。いとしく思うのか…皆目見当がつかないが、訊かねばなるまいな。
何をだ?
シュラに謝るべきかをだ。
それ以前にデスマスクに謝るべきだろう。
何故だ?
昏睡してるのは多分お前のせいだからだ。
丁度よいではないか。その間に爪の痕も消えるだろう。
うわ、変態。
愛する者にSNを撃ち込む男が言うと重さがちがうな。
フッ…もう少し室温をあげてやれ、何も摂らずに寝ているのだ、覚醒する前に凍死するかも知れんぞ。
そう言い残しミロは部屋を去った。
部屋には寝息をたてるデスマスクとただ二人。
血色の悪いその輪郭を指の腹でなぞりながらカミュは声もなく呟く。
今死んだら、柩にいれてやるぞ?一片の記憶として…
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