黒サガニ

□黒蟹深夜2時〜二本
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※出演者:薬より貴方を・舞蟹の黒デス



足音もない足音が、枕元でとまる。
「教皇様が如何な用事で?」
布団から抜けも出さずに巨蟹宮の受講者は声を掛ける。
「記憶の操作について考えてきた」
「そりゃあ仕事熱心なことで」
むくりとデスマスクは起き上がった。
「んで?寝もせず、早速試したいと」
蟹の浮き出る聖衣箱にデスマスクは手を伸ばしたが、その手をサガが静かに掴んだ。
「先ずは消すべき記憶を作らねばならんだろう?」
そのままもといた位置にデスマスクは押し倒された。
黒髪が美しく肩から流れ、衣擦れの音がやけに耳についた。
「なぁサガ…痕とかつけんの?つけねぇの?」



※出演者:デスにベタ惚れな黒デス


「よぉ、サガ…こんな時間になんの用だ」
ひょっとして夜這い?と品なく笑うデスマスクは、天井にぶち当たる。
ドサリと間抜けに落ちた男の腕ににサガの踵が落ちた。
「…ぐぁ…」
骨にヒビは入っただろう衝撃。苦痛に歪む顔を更に踏みつける。
「夜這いなど、貴様がしに来い」
「えぇ?」
跳ね起きたデスマスクの唇にサガの唇が重ねられ舌で蹂躙されていく。
荒い息のデスマスクを見下ろして、サガが笑う。
来ればよいのだ、たとえ
私の時であれ、貴様が来れば表にでよう…と。

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