その他

□シュラちゃんのお手伝い
1ページ/6ページ

蒸気があがったら火を弱めてくれよ。
デスマスクはそう言うと階段を下っていった。
だから今、シュラは豆が入った変な蓋の鍋と向き合っているのだ。
この前は栗を炊いていたな…
火を眺めながらぼんやりと思い出す。


おいシュラ!渋皮傷つけんなよ!
皮を剥けと言ったのはデスマスクではないか!
そう、デスマスクは栗を炊きたいから皮を剥いてくれと言っただけで、渋皮煮をつくりたいから渋皮を傷付けず、鬼皮だけを剥いてくれとは言わなかったのだ。
それなのに、これじゃ栗ご飯用にしかならんとぶつぶつ言ってくる。
大体何故俺が栗を剥かねばならんのだ!
何故だと?理由が知りたいか。
ああ、教えて頂きたい。
フッそれはお前が巨蟹宮にしょっちゅう居るからだ。
な…なにぃ…!
今更何を驚いている。栗を生食するお前だぞ?ただそこに居るからって以外で手伝いをたのむ筈がないだろう!
せめて生活能力(料理面)ゼロな男を、自分が倒れた時くらい飯が作れるように改善したいとかそういった考えはないのか!
いや…それはそれでオカシイだろ。気付けよ。
では、無能な男がほっておけないとか…
どんだけヒモな発言してんだよ…
何か言ったか?
いんや。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ