その他

□ある日のシュラ〜告白
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頬を伝う涙。
泣けるなんて、お前は良いなぁシュラ。
愛を知らないオレは泣き方が分からねぇんだと、ぼやきながらデスマスクは拭ってくれている。
全てお前なんだ。
ん?
俺の愛はお前なんだ、デスマスク。
ああ…やっぱり。俺がサガのストーキングするように、シュラちゃんは俺に飯をねだってたんだな。
薄々気付いてたぜと笑う。
いつからだ?
んー野菜事件。あの時俺がむせたのはひょっとしてって思ったからだ。俺の行動とシュラのが似てるなぁってさ。
あの時か…ならば奪っておけばよかったな。
俺の命を?
違う。
否定した友の唇が自分のそれと重なる。
コレを?
自分の唇を触りながらデスマスク。
そうだ。あの時勢い余ってお前を斬らずに済んだのは…
キスしたいと俺に見とれたから?
シュラが濁した言葉をデスマスクが紡ぐ。
ああ…俺はおかしいらしい。お前のサガが俺のお前だ。
少し腫れた瞼を閉じてシュラは再び口付ける。
先程とは違う長い接吻。
幾度なく角度を変えて深く熱くシュラはデスマスクを求める。
んー…っ!
俺はサガに触れようとは思わないぜ?なんて返す隙がない。
肩を抱いていた腕が背筋を辿りベルトを過ぎる。
友の心臓がざわめいているのがひ
しひしと伝わる。
なのに、自分は酷く冷たい。
研ぎ澄まされた切っ先―熱を帯びた指先に素肌を刺激され呼吸が速くなる。
依然として口は塞がったまま。
…んっ…ぅ…つぅ
無理に離れようとすれば舌が抜けそうなほど強く吸われ、痛んだ。
真面目ちゃんに火が着くと怖いねぇと思いながらデスマスクもシュラに腕を回し服の中に手を進める。
とたん、シュラが離れた。
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