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□すれ違い
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「で。なんであんなやつらの云う事きいてたの?」
徹は怒っていらっしゃる
『あんたには関係ない。』
違う。本当はこんなこと言いたいんじゃない。本当は…本当は違うのに
「あっそ。でも、おれは遊のこときになる。お前が関係ないと思ってても俺は関係ないとは思ってない。」
だから話して
と優しい声で続けられる
『本当になんでもない。』
「嘘だ。お前は狡いよ。俺に相談しないで岩ちゃんたちには相談できるんだろう?何もないわけない」
『本当だってばっ!!!!!!!!!!!』
私が叫んでその場を去ろうとしたその時
「ふざけるな。お前はどんだけ俺らに大切にされてるか分かってないね。解っているなら話してくれるよね?」
徹が本当に怒った。
こんな徹の冷たい声聞いたことはなかった。
『っ…本当になんでも…ないってばっ…もう近寄らないでよっ!徹なんて大嫌い…っ』
嫌だ。気付いて。こんな事いいたいわけじゃない。
「あぁ。そうかよ。話す気はないんだね、わかったもう近寄らない。ばいばい」
私は今度こそその場を去った
後悔の涙で顔をぐしゃぐしゃに濡らしながら一達のところへ向かった
「お前は狡いよ」
という徹の言葉が頭から離れないまま