゚+long main+.

□Sound of the heart Part3
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「ただいまー!」

私は少し早足で家に帰ってきた。

そして、急いで自分の部屋に向かう。

ギターを引っ掴み、また階段を駆け下りる。

「おかえりー。
 あら、そんなに慌ててどこ行くの?」

「えっとね!
 結弦くんに会ってくるの!」

ウッキウキの声で返事した。

「え?!
 結弦くんってあの?」

「そうだよー!
 じゃあ、行ってきます!」

「あ、ちょっと待ちなさいって。
 何で制服のまま行くのよ!」

お母さんは、扉を開けた私に向かって怒鳴った。

「な、何でダメなの?」

「デートに行くんでしょ!
 そんな格好じゃダメに決まってるじゃない!」

え?
私そんなこと言ったっけな…。

「いや、デートじゃなくて…」

「デート以外何をするのよ!」

「だから会う約束してるだけ…」

「そういうのをデートっていうのよ!」

いや、言わないよ。

「とりあえず違うんだって…。」

「つべこべうるさいのよ!」

何でこの人が熱くなってんだろう…。

「い、いやいいって。会ってくるだけだから…。」

「はあ…。あんたねえ、羽生くんに可愛いって思われたくないの?」

ウッと少し言葉をつまらせた。

…そりゃ、まあ少しは思われたいけど…。

って違うよ!

「今急いでるからそんな時間は…」

「だからさっさと着替えるの!
 ほらほら!」

「はあ、仕方ないなぁ…。」

私はまた自分の部屋に戻ってしぶしぶお母さんの言われたとおりに、私服に着替えた。
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