゚+long main+.

□Sound of the heart Part2
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「あれ?まだ誰も居ないのかな?」

そーいえば、中学校の時も私が最初に
学校に来てたっけな。

いつも皆何でこんな遅いんだろうと思う。

ましてや、五分前に来るとかは考えられない。

考えられないのだけれど…

〜着席五分前〜

「おっはよー、玲香ちゃーん!」

「お、おはよう。」

…そうか、今どきの女子高生は
この時間帯に来るもんなんだね、うん。

ほとんどの生徒がこのくらいの時間帯にきた。

次には、あの羽生くんが。

「間に合った…かな?」

「おう、余裕余裕。」

羽生くんの友達がそう言った。

ええ〜…、余裕なの?

なんか私学んだ気がする(笑)

ふともう一度羽生くんに視線を移すと羽生くんは私の方を見ていた。

私と目が合うと、すぐに驚いた顔をして目を逸らした。

また少し、トクンと胸が高鳴った。

「どうしたの?なにか感動することあった?」

「えっ?!
 う、ううん。なんでもない。」

「??」

すると、私と同じように羽生くんを見た桃花ちゃんがあっ!と声を上げた。

「どうしたの?」

「私の斜め前の席羽生くんなんだよねー!
 すっごいカッコよくって…もう、
 まともに横見れないよ〜!!」

といって、両手で顔を抑えた。

あれ?もしかして…

「桃花ちゃんって、羽生くんの事好きなの?」

すると、桃花ちゃんは声を上げて笑い始めた。

「あははっ!
 違うよー!ファンなだけ!
 あ、でも好きな子もいっぱいいるんじゃないかな?
 ほら、あそこの女子たちとかさ。」

桃花ちゃんは廊下や教室の中にいる女の子たちの集団を指さした。

私もそれにつられてその方向に目を向けた。

「羽生くんおはよう〜!」

「おはよう。」

ニコッと笑って挨拶を返す羽生くん。

「きゃー、めっちゃかっこいい!」

「いーなー!
 私も同じクラスが良かったー!!」

「あはは、ありがとう。」

ひたすら女子に話しかけられて苦笑しかできていない。

わあ〜、人気者って大変だね…。

「見てよ、あれ!
 羽生くん嫌がってんじゃん。
 学校にいる時くらいゆっくりしたいよね〜。」

「うん、やっぱり有名人は違うのかな?」

「有名人ね〜…。
 私もなってみたいな〜。」

桃花ちゃんは何でも女優になるのが夢らしい。

桃花ちゃんも大きな夢を持っているのかぁ。

…私も有名な歌手になれるかな…?
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