短編・番外編

□イメージカラーについて
1ページ/1ページ


今日も今日とてぬら組で名前は穏やかにお茶を飲んでいる
そんな中、名前の元にドタドタと子供達がやって来た

「どうしたの?」

「聞きたい事があって!」

穏やかに微笑んだまま名前は首をかしげた
そんな名前に質問内容を口にしたのは小松だった
その質問を聞いた名前はキョトンとした顔になった

「えっと…お父さんのいめーじからー?を聞きに来たんです!」

「お父さんって…リクオ?」

「「「「「「うん!」」」」」」

満円の笑みで頷いた子供たちに名前は苦笑すると
リクオのイメージカラーを思い浮かべた

「イメージカラーね…二色あるんだけど…」

聞く?と子供たちに聞く
子供達は目をキラキラさせて首を何度も縦に振った
周りの妖怪達もひそかに聞き耳を立てている

「そうね…昼は青で夜は赤かしら」

それを聞いた瞬間、聞いていた皆は首を傾げた
普通逆じゃないのかと
そう思ったサニーが名前に聞いた

「何でだし。普通逆じゃねーのか?」

「そうね…」

サニーのキラキラとした髪を梳くように撫でると
名前はふわりと顔を綻ばせ、理由を言った

「昼は熱血のように見えて冷静だし、夜は冷静のように見えて熱血だからよ」

ポカンとした皆は、普段のリクオを思い描いた
そして皆は確かにと納得した
名前はクスリと笑い、丁度いい温度になったお茶を飲んだ
だが、それは愛おしい人声ですぐに口から離した

「よく見てるんだね」

「あれ、リクオお帰り」

「ただいま」

ニコニコ笑っているリクオに
名前は冷や汗を流しながら言葉を返した
リクオもその言葉に返すとふわりと名前の隣に座った

「は…早かったのね…」

「まあね。意外に速く事が進んだんだよ」

「そ…そう」

名前は気恥かしい思いでリクオの反対方向に目を逸らす
そんな時、隣では子供達が名前と同じ質問をした

「お父さん!」

「ん?」

「あのなあのな!」

「母さんのイメージカラーって何だと思う?」


ココ、トリコ、征十郎の順番でリクオに質問をする
リクオは考えるような素振りをしたあと、あっさりと答えた

「んー。紫かな」

「…え…」

名前は驚いた顔でリクオを振り向くと
リクオは楽しそうな顔で子供達の頭を撫でながらその理由を言った
その理由を聞いた名前は不思議そうな顔をした

「そうだね…高貴で神秘的、知的だしどこか不思議な感じがするからかな」

もう一色あるけどねとニコッと笑い
リクオは名前を抱えて立ち上がった

「………」

「じゃあ、お母さんと一緒にちょっと出かけてくるから」

「いってらっしゃーい」

「気をつけてろよー」

「お土産よろしくだし」

名前は遠い目をして運ばれる
そして、片やうつ伏せで起き上がれない、片やスッキリとした顔をした者を見たんだとか

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ