ぬらりひょんの孫

□第四話
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あれから一週間後の今日。
葵は、いつも通り普段の生活をしていた。
洗濯をして、畑仕事をして、朝ご飯を食べて、ゆっくりして。
いつの間にか12時になったので、お昼ご飯を食べて

葵は、まるで友達の家に行くような。
そんなノリで行くのであった

「いってきまーす!」

葵は、本気の姿であれば1時間。
龍の姿であれば45分。

龍はいけないと思ったのか。
本気の姿になって道路とか山道とか道なき道を走り
1時間、息絶え絶えに良奴組近くの神社に来た

「はぁ、はぁ…
 (…下見に来ててホントに良かった…!!)」

ベンチに座って、持ってきた水を飲んで早30分

鳥居の所をぼんやりと見ているといつの間にか
黒尽くめの少女が居た

てっ…居るの!?
「…?(あらら…?まさか原作が変わり始めている…のか?)」

まあ、慌てても仕方がない
とゆうかんじでゆったりしていると

歌が聞こえた…

そう分かると同時に葵は走り出していた。

そして
鯉判が後ろから背中を押され、思わずたたらを踏むと
次の瞬間、音が聞こえた

ザシュッ…

慌てて鯉判が後ろを向くと
さっきまで一緒に遊んでいた少女が、自分を押したであろう青い着物を着たリクオと同じ位の少女が空中で肩を刺されていた

それを見た乙女がこっちが見ていて痛ましい位動揺をした

「え?いや…いやあぁぁぁぁぁぁぁあ!!」

目から血を流しながら叫ぶ乙女や、未だ刺されている少女を見て鯉判が動けないでいると

どこから出て来たのか
頭に目玉がついた老人が出てきた

「ヒェ、ヒェ、ヒェ、
 そうじゃ、悔やめ女!お前は「ねえ、少し黙ってくれない?」ヒッ…」

葵は起きていたのか鏖地蔵に
殺気+地の這うような声で黙らせると
まだ葵に刺さっていた魔王の小槌を抜くと。何の躊躇いもなく

膝で折った

「「「え?」」」

葵はそのまま乙女の方を向くと乙女を抱きしめた。

「え…?」

「乙女さん…
 貴女は何も悪くないよ。悪くないんだ。だから今は少し寝ていて」

と乙女に言うと葵は(強制的に)眠らせた

「おまえ…」
「こんにちは。すみませんがこの人を預かってくれませんか?…っ!?」

そういって乙女を鯉判に渡そうと葵が鯉判の方を見ると、何故か吃驚している葵。

そう、葵は見てしまったのだ
こちらに駆け寄ってきている葵と同じ位の男の子、リクオが鏖地蔵に切られそうになっている所を。
「!それではこの子をお願いしますね!!」

といった葵は鯉判にすばやく乙女を渡すと同時にリクオの方に走っていった

「!(間に合え!!)」

その願いが叶えられたのか分からないが、
次の瞬間リクオが感じたのは

自分に抱きついてきた温かい体温
少女の綺麗な蒼い目と顔、それから少女が切られたという事である。

「…だれ…?
 …この子を切った人は誰?」

あからさまに動揺しているリクオを葵は抱きしめたまま
リクオを安心させるために笑った

「大丈夫だよ
 私は死なないから。だから今はお父さんと逃げて?」

「だめだよ!
 君も一緒に…」

「それこそダメだよ」

「なら…」

「ん?」

「次、会えた時名前教えて!」

そう言われた瞬間葵は呆気にとられていたが
リクオの真剣な表情をみて思わず約束してしまった

「分かった約束ね」

といってまだボケッとしている鯉判にリクオと魔王の小槌を渡して言った

「早く行ってくださいな
 そして、どうか乙女さんと一緒に暮らして幸せにしてあげてください
 さあ!はやく行ってください」

と背中を押すと
鯉判は悔しそうに唇をかみしめると、面目ねぇ…と言って走っていった
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