笑えや笑え

□え
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「名無しさん…食べないと死んじゃいますよぉ」




『こんにちは乱太郎君、遂に一年生まで差し出してきのたか伊作君め…鬼畜だね』



「食べてください!でないと治りませんよ!」



『うんうんありがとうでもダイエットしてるの、勘弁して』



「名無しさん…」



『ありがとう乱太郎君のこと嫌いになりたくないから伊作君に鳥の糞まみれになってしまえって伝えてね』




「あの、は組も、みんな『乱太郎君、喋るのも疲れるんだわ、保険委員なら患者を労って引き下がってください。ごめんね、ほんと、ほんとごめん』っ、」



あれからまた3日たちました。いよいよ判決の日



明確な時間聞いてないけどね



食事をボイコットして勉強だけしているから心配して皆食えって言ってくるけどここで諦めたらもう2度と笑ってられなくなると思うから貫いて来た
牢屋生活1日目以外空腹を通り越したのか気だるいだけで何もない、痛みもない。
あ、水と塩はとってるよ。この際死なない最低限で過ごして結末まで持っていきたいし



伊作君と乙女が来て説得され、他の六年生にも色々言われたけど一人にしてくれっていい続けた



先生たちに無理やり食べさせられそうになったけど吐いたらやめてくれた



竹谷君がが来たけどなんか言ってるの無視してたら消えてた
おいぬちゃんは元気だってのは聞こえたから良かった



四年の皆が来てくれたときは危うく落ちかけたけど謝ったら居なくなった


三年生はもうなんかいろいろカオスで頼むから静かにしてくれって言ったら出てった


二年生も来たけどお互い無言で見つめあってたら泣かれた。しろくんに泣かれたのはつられそうだったな


くのたまちゃん達はお風呂誘ってくれたけど断った。怒られたけど諦めてくれた


そんで、一人で来てくれた乱太郎君。


ごめんね


辛い役を引きなのにね。きっと保険委員だからって言って来てくれたんだよね




でもごめんね、誰とももう仲良くしたくない






「名無し、出ろ」




『お!乙女じゃん!』



「…食わなかったのか」




『絶食中なう、ねぇ私臭い?』




「…臭いな」



『うへぇ』




さてさてようやくこの日が来たんですよ。



「…着いたぞ6年食満、入ります」




『乙女、君、けまっていうの?どーゆー字よ』


「…黙ってろ」




『あい』




おお、覚えててくれたんだね乙女…いや留三郎君。

私が初めてこの学園長先生の部屋に来た時と全く同じ会話。


違うのは留三郎君の表情だ、あのときは怖くてもう話しかけるなって雰囲気だったけど今は違う、こんな時にお前は…と呆れながらも笑ってくれてる。

彼が私を助けてくれなかったら今頃どうしていたんだろうか。想像もつかないけど何かしらの形で会えてて、天女云々無くいい友達だったかもしれない
はたまた会えないまま私は死んでいたかもしれない


でもね、





私はあの日、あの時から



私は天女になったのだ




さぁ、天女を辞めるときだ





この三ヶ月色々あった。
持ってきた参考書も過去問も全部制覇した。


なんなら英語もだいぶできるようになったと思う、多分


だからもう、思い残すことはないよ




「おはよう名無し殿」




『おはようございます学園長先生、すいませんねぇちょっと匂うと思いますがお許し願います』



「構わぬよ、さぁ全てを話そう」



『いえ、簡潔に願います』




「そう急ぐでない、まずは聞いてほしい。ワシらが何故君を天女にし、天女だと思い続けたのかを」




『…はい』




無情で残酷なお話に終止符を



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