笑えや笑え

□え
2ページ/2ページ







『んで、雑渡さんに会いましたが此方も彼方も忙しかったので特に会話は無かったです。また会いに行くねっていってました』


学園に帰ってきてから私は学園長先生の所へお土産と今日の報告をした。



来いと言われたわけでもなく自主的に



だって今まで外に出ちゃダメって言われてたのにこうもあっさりお許しが出たんだもん。絶対になんかあるでしょ?

雑渡さんも見にきただけだったし。推測や予測でしか無いけどさ。


試されてたんだと思うんだよね。学園長先生に



学園の外で私がどう動くかどう考えるか


監視されてたと思う。視線がどうのって訳じゃないけど一年の3人と私だけで学園の外に行けるわけがない。







「ふむ、わかった。」



『あとは旦那さんにここで働かないかと言われたので上司に相談してみますと言って来ました』



「そうか、お主はどうじゃ?」



『私はまだ学生ですからね勉強できる此方にいる方が嬉しいですがこのご時世就職先があるのはありがたいお話だと思います』




「行きたいかね?」



『…許可しないでしょうに意地悪だなぁ先生は』




「お主が帰る希望を失っておるのなら此方で就職先を見つけ『帰る方法があるなら今すぐにでも実行してます。』…すまぬのぅ少し意地悪な質問じゃった」



おやおや、私が気づいてないとでも思ってるのかな?いや、それはないか

なんたって忍=エスパーだもんね


憶測が当たっちゃった…信じるって難しいねぇ





『学園長先生並びに学園全ての方々のご厚意には感謝してもしきれません。わかっているのに言わないのには大人の事情がおありでしょう。私は人より弱い、理由を聞いて暴れないとも言えません。もし学園をメチャクチャにしないと帰れないのなら私は迷わず実行します。ですが憶測に過ぎませんのでそんな危険なことはいたしません。ね?先生。私にそんな力があるなら殺してしまえば良いじゃないですか、でもしないのは繰り返したくないからですよね?私はきっと子供のようで子供になりきれてないんです。


勉強をさせてください。元の世界に返してください。私の要求はそれだけです。私の心を試さないで下さい。信用してないのはお互い様ですがこれだけは真意ですから』



私のガトリングトークに先生は黙ってしまった。

探られるのにはなれてたよ、だったらもうさらけ出すしか無いじゃん?読まれてるんだから変に隠したって気持ち悪い思いするだけだもん

心の鎧など元より存在しない。


私はこの身一つでここに来て学んだんだ



どの時代も大人は汚い



私は子供なのに汚い




そんな事わかってる



「少し、考えさせてくれんかの」




どんな事があろうと許されないし逃げられないのはわかってる



でもそれは学園長も同じだ



何度か繰り返した過ちをなんとかしなきゃならないんだから



「後一週間じゃ、その後のことはわしにもわからんがその一週間でお主のあり方を決める。口先だけの大人ばかりだと思われるのは癪じゃからの」



『慎んでお受けいたします』




さぁ見せてもらおうじゃないの大人の力を


非力な小娘にどこまで通用するのかさ




私は天女なんだ



変に自信ついちゃったから厄介ですよー






前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ