笑えや笑え

□ら
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「ずるい」



「こら喜八郎離れろ!名無しのさんが試着できないだろうが!」



「僕の小袖貸すもん」



「俺の部屋に女子が//////」



「ねぇこの髪はどうやってお手入れしてるの?滅茶苦茶綺麗だね!」



「あーもー!!お前ら出てけよ!ここは僕と守一郎の部屋だぞ!」



『我が人生一辺の悔い無し!!』



ここが禁断のアイドルのへや?です。


田村君と滝夜叉丸君に手を引かれ、両手に花やーと思ってたら腰に衝撃が走り生理か!?と思ったら喜八郎君がくっついてて

そのまま引きずられるように部屋に付いたらチャラい系のイケメンと男前系イケメンがほっこりお茶を飲んでて前者は私を見るなり目を輝かせ、後者は私を見るなり顔を赤くして目をそらす。

そして何故か喜八郎君にずるいずるいと言われ生理痛宜しく腰に巻き付いててチャラい系イケメンには髪の毛をいじられ滝夜叉丸君と田村君はオコだし男前系イケメンは照れてるし


何て言うか



『個性が強い』



です



「名無しのさん、これはいかがですか?」


『可愛い!!』


「っふ、まだまだだな三木衛門!こちらはいかがですか名無しさん」



『大人っぽい!』



桃色の小袖と紫色の小袖でリアル、キュートなのセクシーなの?どっちが好きなの?状態である!


「「どっちですか?!」」


どっちも着こなせる気がしません!


「んーどっちも名無しちゃんぽくない気がするー…守一郎君どう思う?」


「お、俺はこれと思う…けど」



『お、橙色!明るい!』

「あ、それならいいね」



「早速会わせてみようか」



いがみ合ってこっちだ!いやこっちだ!とやってる二人を他所に何故かチャラい系イケメンにパサッと小袖を肩に掛けられた腰に巻き付いてる喜八郎君ごと巻いてるので背中がごわついてるけど可愛い!



「喜八郎君、仮帯するからどけて」



「はーい」



あら意外とあっさり退いてくれるのね





「うんうんいい感じ、僕これに合う帯持ってくるね」



「名無しさん、ここすわって」



「あ、お茶どうぞ」




『ありがとうございます。えっと名無しの名無しです。』



「浜守一郎です」



「さっきのほわんとした人がタカ丸さんでーす」



『あ、あの人が斉藤さん?』




なんかあれよあれよと座らされお茶とお煎餅を貰いました。そして自己紹介。



ちなみに滝夜叉丸君と田村君はまだ喧嘩中です。




「名無しのさんは…その、何処か出掛けるんですか?」




『あ、はい、明日ですけどキリ丸君のバイトに付いていきます』



「明日なんだ」



『うん、お洒落してきてくださーいって言われたの』



「ふーん、じゃぁ日曜日はあいてる?」


『特に予定はないよ』



「じゃぁ一緒に穴でも掘る?」



『素敵なお誘いありがとう!是非!』




「塹壕堀?」



「蛸壺」



「俺もやろうかな…鍛練になるし」



『あ、じゃぁ3人でやろう!誰が一番格好いい蛸壺掘れるか競争ね!』



「負ける気がしない」



「負けられない!!」



『あ、負ける気しかしない』




「何何?髪の毛のはなし?」



「蛸壺の話でーす」


「うわ、沢山あるな」



「えへへーついでに髪もやろうと思って持ってきちゃった!」



『わー!すごー!あ、斉藤さん。名無しの名無しです』



「タカ丸でいいよー同じ年だし」



『え!?』




「僕編入なんだーもともと髪結いなの。だから四年生に入って勉強してるんだよ」



『ぱねぇな斉藤さん!いや、タカ丸さん!あ、ついでに前髪ちょっと切って貰えたりします?』




「いいよー」



『やったー!』



「切っちゃうの?伸ばせば良いのにー僕みたいに」



『んーおでこ出すの似合わないのよねー…ほら』



「可愛いー」



『左近くーん輸血やー!』




「はい、出来ました!どうかな?」




『ふぉ!?なにこれ私!?めっさ髪がうるつやなんですけど!!ありがとう!幸せ!!明日までもつかしら!』



「明日は明日でやってあげるよ」




『まじで!?ありがとうございます!!タカ丸君のスペックが高すぎて崇拝するレベル!』



「ふふ、ありがとう!なんだか安心しちゃった」




『??』



「天女様ってさぁ、僕は髪結い出来て当たり前って感じだったから」



「俺の事も知らない人が多くて転生主だろ!とか言われたもんな」




「二人はいろんな意味で大変だったんだよ」




『いや、私も浜君の事知らなかったけど…』



「皆知らなかったでしょ?」



『うん』



「僕も、喜八郎君も滝夜叉丸君も三木衛門君も守一郎君も皆知らないって聞いて嬉しかったんだよ」




『そっか…寧ろ関わるなって思ってる?』



「へへ、実は思ってた」



『あー…ごめんなさい』



「ううん、今はね、関わりたいって思うんだ」



『きっかけ…聞いてもいい?』



「んー…可愛いからかな?」




『好きです。結婚してください』



「あはは、いーよー」
「だめ!」


『ぐはっ!喜八郎く、ちょ、愛が痛い』




「だめ、あげない」



『ぐるぢい…』



「ね?可愛いでしょ?」



あぁ、喜八郎君がか、調子に乗りました!!!


ってか喜八郎君!私落ちる!死ぬ!



「こら喜八郎!名無しさんが死ぬぞ!」


「離せ!ってかいつの間にか小袖着てる!?しかも似合ってる!!」




あ、わかったかも

可愛いのって私じゃなくて




『皆が、かな?』



「うん、いつも通りの可愛い皆に戻った。だから僕も関わりたいって思ったんだよ」



そっか…ふ、


調子に乗りましたさーせん!!


『タカ丸君は皆が好きなんだね』



「うん!大好きなんだぁ」



「僕もタカ丸さんの事好きですよー」


「俺も!タカ丸さんの事好きです」



「私もです!」


「勿論僕も!」



『お兄さんモテモテやないですかぁ!』



「へへへ、なんか照れるなぁ」





はい、可愛い


団結力が可愛い!



さすがアイドル!



『喜八郎君?』



「僕は名無しさんも好きだよ」




『よし、お布団行こうか…お姉さん頑張るね』



「「こらこらこら!!」」




やっぱ、ダメでした





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