笑えや笑え

□わ
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これは…いったいなんだ?




「だからって私は貴方のことを信じたわけではありませんからね!そこだけは分かっておいていただきたい!」



『お、おう』



「ですから、もしあなたが裏切った際は私の手で葬らせていただきますからね!!」



『う、うっす』




「ったく、なんでもっと早く言わないんですか!!だいたいあの自己紹介で警戒しないわけないでしょ!?私悪くない!!」




「利吉さん大人げない」






「だまらっしゃい!!」




なんでも、山田さんは山田先生に事情(私の過去とか今とか)を聞いて先走るなと怒られ
それをたまたま聞いていたは組の皆にも責められ
逃げた先の食堂でおばちゃんに私に謝るまでご飯は出さないと言われ
道中たまたまあった忍たま達に諭されたらしい


んでキリ丸君と私を探していたらしい。部屋じゃなくてトイレに行ってたから探したんですよーって怒ってかけてくるキリ丸めっちゃ格好よかった


そして山田さんにまで説教食らってるんですよ、いや、別にそんな事で自分の意見変えなくても良かったのに…



「あー名無しさん今利吉さんに自分の意見変えなくてもって思ってるでしょー」




『ぎっくー!?なんでわかったの!?キリ丸くんエスパーじゃない?!』




「がっつり顔に書いてあります」



『まじかー!!』



忍者ぱねぇ!顔の文字よめるんかー!隠し事できねぇ!!




「…信じたわけではないです」



「んもー利吉さんったら素直じゃないんだから」



「キリ丸は黙ってなさい」




「お駄賃くれるなら」



「…」チャリン



「まいどーあはあはあは!」



『え!?そこまで!?』





い、一体何が…いや、理由は聞いた


だけどあんなに嫌ってたのに一ページも持たずにその理由を簡単に覆すなんて



ふふ、なんだろう



やっぱりめっちゃ良い人じゃん





『山田さん』




「…何ですか」




『へへ、イッツ 天女マジーック!』





これは妖術と呼ばずなんと呼ぶのか





私には力なんてない




でも確実に分かってるのは






「っぷ、なんですかそれ」






この学園に関わってる人皆優しくていい人達ばっかり





その人達が少しでも笑えるなら





『えへー山田さんも私の魅力に気づいちゃったんでしょー!キャーなんて罪作りな女なのかしらぁー♪』




名無しの名無し!




全力でウケ、狙います!





R-1取りたいです!






「そう、ですね…なら」











チュ









「全力で落としに掛からないと」
























『好きです結婚してください』


「え」






や、やっぱりゆっくりウケ狙うようにします




『こげなええ男にチッスされたんでな、お前さそげな事ばっかいってーと後で後悔すんど?ま、いかったし貰ったもんは貰ったでおらだいずぃにだいずぃにすまっとくからぁよぉ、

じゃぁけ…もす、なんがあったらそん時はさっぐっとやんだず。お頼み申すあげますー、んだばおらはお勉強さしねとー…お帰りはきーつけてぇー
(こんないい男にキスされちゃった、でも貴方そんな事ばかり言ってると後で後悔しますよ。まぁ嬉しいんで言葉は大事に大事に貰っときますけどね!
だから、もしなんかあったときはさくっとお願いします。んじゃ、私勉強しないと、お帰りは気をつけて!)』




ペコリと頭を下げれば山田さんも少し驚いた顔をした

その顔に気付かないようにさっと振り向いて自分の部屋へ向かった


キリ丸君が付いてきた、何故?



「名無しさんそれ何語?」



『私の家の裏のおばさん語』



「…何て言ってたの?」



『あはは、直訳したらーこれからどうぞ宜しくねーとか好きですーとかかな?』



「うそだー俺ちょっとは聞き取れたよ」



『まじで!?キリちゃんぱねぇ!さすが忍たま!』



「へへ!」







「名無しのさん!!!」



もう結構離れてるのに山田さんが大声で呼んできた!


何!?イケメンのする事はわかんない!!




『うえ!?は、はい!!』





「私の事は利吉でいいです!それと!私も名無しさんと呼びます!」




『ちょ、山田さん!?声でか!!』






「だから!"もし"なんか絶対に駄目ですからねー!!」




『だぁー!!聞こえてますから!!普通の声で聞こえますからぁぁぁぁぁ!!』



「名無しさんも声でかいっす」




でもほら、やっぱりいい人じゃん



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