笑えや笑え

□る
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『宜しくお願いします!』



「ええ、宜しくね名無しちゃん」



食堂で皆と話してご飯を食べた。


そして遂にあの美味しいご飯を作ってくれる憧れの食堂のおばちゃんとお話しすることが出来たのだ。歓喜!!


話を掛けたらお昼ご飯の手伝いをさせてくれる事になっておばちゃんとお揃いの割烹着を着させてもらってやる気がモリモリ沸いてきた!


ねぇ!これ見てよ!(誰に言ってる)



『KAMADO!ひゅー!!テンション上がるー!!』



「ふふふ、まずは火の付け方ね」




『はい!』




美味しいご飯をいつもありがとうございますと頭を下げた私に

「こちらこそ、米粒ひとつ残さず食べてくれてありがとう」


って微笑んでくれたおばちゃんは女神かと思った




んにしても覚える事が多いな…火打ち石で薪に火をつけて釜戸が暖まるまでに下ごしらえして



ピーラーなんか無いからニンジンもジャガイモも全部手剥きだし

だしの素なんか無いから昆布と鰹で出汁をとって


胡椒も高級品だから食堂には少ししかなくて(保健室に有るらしい)



味噌もおばちゃんお手製だし


何もかも勝手が違うからてんやわんやだ。


私の腕前と言えば包丁使えて良かったね程度




「次は大根のお味噌汁にするからい短冊切りでお願い」



『はい!』




家庭科得意で良かったまじで


『葉っぱはみじん切りでいいですか?』



「ええ、でも少し多いかしら…」



『さっきしらすがあったからごまと一緒に炒めましょう!大根の葉の炒め物!量が少なくても箸休め代わりに出来ますよ!』



「そんな料理があるのね?名無しちゃんにお任せして良いかしら」


『お任せください師匠!』


こっちに来て初めて任された!



なにこれ嬉しい!


『あ、おばちゃんごま油って有ります?』



「有るわよ」




ここ、ただの室町じゃねぇ






ーーーーーー


「あ、名無しさーん!」



『猪名寺君!早いのね!』



「へへ、名無しさんが食堂のお手伝いしてるって聞いて走って来ちゃいましたー」



『結婚しよう、幸せにするから』



なにこの子尊い

笑顔が完璧だよ



「え?/////そ、そんな私はまだ子供だし…/////」



そして脈ありやもしれない





鼻血でるわ!



「乱太郎早いって!僕だって早く名無しさんに会いたかったのに!」


『ニノ郭君まで…私を好きにして下さい!』


「じゃぁ僕達のこと名前で呼んでください」



『庄左ヱ門様ぁー!!』


「庄ちゃんずるーい!僕も僕もー!」


『はぁもう!皆好き!もっと話してたい!でも、ここは食堂だからご飯食べよーちょっとだけど私も作ったの、よかったら食べてくれる?』



「「「はーい!」」」



はぁーん!!は組の良い子達ー!好きだー!!




「名無しのさん」


『あ、勘ちゃん!えっと尾浜君!おはよう!』



「おはようございます、勘ちゃんで良いですよー俺達も名無しさんって呼ぶんで」



『ありがとー!あ…ね、ねぇ、勘ちゃん』


「なんですか?」



『朝ね、鉢屋君が二人に見えたの…み、見間違いかもしれないんだけど…鉢屋君って双子のご兄弟いらっしゃる?』



「え…三郎が二人、ですか?いえ、三郎の兄弟は学園には居ませんよ」




『びゃあああああああやっぱりいいいいいいいい!!!お化けとか!!!怖いから!!!もう一人で厠行けないよぉ…』




「名無しちゃーんちょっとお鍋見てくれる?」



『あ、はーい!じゃぁ、またね勘ちゃん!ごゆっくりー!』





こえーよぉー…怖すぎるよぉ…




「勘ちゃんなにしてんの?」


「あははははははは!」



「え、何で笑ってんの?」



「名無しさんが、名無しさんがさ…ックククク」


「勘右衛門が壊れたのだ」







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