笑えや笑え

□き
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あれからどのくらいの時間がたっただろうか。


好きな教科はいくらやってもやり足りない!テスト範囲とかぶっ飛ばして高校のやつとかやりたい!でも参考書の範囲内…あーうー図書室がほしい…





「こんにちは…入ってもよろしいでしょうか」




『っは!もうそんな時間?こんにちは!』





「一年い組です」




『はい、お待ちしてましたー!どうぞ!』




キャー!格好いい!!イケメンばっ かり!!素敵ーーー!





「一年い組、今福彦四郎です。学級委員会委員長会です」


「同じくい組の任暁佐吉です。会計委員会です。」



「同じくい組、黒門伝七です。作法委員会です。」



「同じくい組、上ノ島一平です。生物委員会です。」



「そして私がい組の教科担当の安藤夏之丞です。天気がいいですねぇって気がいいですね」



『天女の名無しの名無しです放送委員会委員長です。天女の話は転用無しでお願いしまーす。』




「ほう…」



『よろしくどーぞ!あ、違う。よろしくしなくてもいいです…すいません調子のりました』




「あの!天女様は博識でいらっしゃるそうですね!」



『あらやだ今福君、私は博識なんかじゃないよ?役に立たない豆知識を皆よりすこーしだけ知ってるだけなの』



「でも、は組はなんで冬に息が白くなるかを聞いたって言ってました!」



『うんうん、水蒸気の話ね黒門君』



「ろ組は空が青い理由を聞いたとか!」



『光の反射ね、教えたよ任暁君』



「僕らには何を教えてくれるんですか?」



『おおうふ…なんの話をしようかなぁ…何か聞いた事とかある?わかる範囲でお答えしますよ上ノ島君』



「はい!」



『はい、任暁君!』



「あ、ずるいぞ佐吉!」


「へへ、早い者勝ち!」


「僕も聞きたい!!」


「順番!順番にしよう!」




『おお…こ、答えられるかな…』



「今日は時間があまりありませんから1つにしましょう」



「「「「…はーい」」」」



『じゃー…ここからえらぶ?教科書なんだけど』


「え、えーっと…よ、読めません」



『あぁ、そっか、じゃぁ国語、数学、理科、社会、英語、この中で何か気になるものはある?』



「英語ってなんですか?」



『海の向こうの国の言葉だよ』



「南蛮語ですか!?」


『ん?南蛮?…ちょっと待ってねこの時代交易が有る国は…民とポルトガル…だからポルトガル語かな?ちょっと違うけどだいたい一緒かな?確か発音が違ってて意味やスペルは同じだったはず』



「そんなことまで本に書かれてるんですか!?この学園の事は書いてありますか!?」



『忍術学園はないんじゃない?忍んでるんだから記述は残されないと思うし』



「あ、そっか…では、英語…少し教えてもらえますか?」



『っう…せ、先生に聞いてみて』



「構わないでしょう。覚えておいて損はありませんよ」



『っぶ!マジかー…あーうー…苦手なんだよなぁ』



「名無しのさん、苦手は潰さないと先には進めませんよ」



『はい…先生…んじゃ、英語やりますか!まずは挨拶から!おはようはhello!』



「「「「はろー!」」」」



『そうそう、お休みはgoodnight』



「「「「ぐっなーい」」」」



『やぁ!はHEY!』


「「「「へい!」」」」


『私の名前は名無しの名無しです。はーーー




2時間後



カーンカーン




「あ、夕食の時間だ…」



『あら、もうそんな時間?』



「まだまだ全然覚えられてないのに!!」



「さ、皆さんそろそろおいとましますよ」



『またおいで!続きをやろう!』



「はい!ありがとうございました!」



「「「ありがとうございました!」」」



『先生にちゃんと言ってから来るんだよー』




はーいと言って食堂に向かうい組の子達は後ろ姿までイケメンでした。


今回の対談は勉強会!って感じでなかなかやり概があったし、皆真面目に聞いてくれてとっても有意義だったな…


ちょっと疲れたけど



「名無しのさん」



『あぁ、安藤先生…お疲れ様でした。すみません詰まらない話しか出来なくて』



「あの子達にとって今後を左右するかもしれない貴重な体験だったと思いますよ」



『きょ、恐縮です』



「あなたは随分と勉強熱心だと聞きますからね、あの子達にもいい影響になってます」



『あわわわわ、そんな…もっとちゃんと知識があれば良いのですが…』



「…今夜の夕食は汁物らしいですよ」



『知るもんですか!!っあ』


「貴方とは話が合う」


『母梨があう?』



「はっはっは!こりゃ一本とられましたかな」



『この手のギャグは大好きでして』




あーもしかして斜堂先生が仰ってた安藤先生には気をつけてってこーゆーこと?



ダジャレ得意でよかった!!



『あの、先生』



「はいなんでしょう」




『答えられなければ答えてくださらなくて結構なのですが…』



「…どうぞ」



『命のお返しってなんですかね』





「命…ですか」



『助けて貰った恩返し…なんですけどね、余計なことをしないように恩を返すってのはいくら考えても答えが出ないんです』



「…食満君ですかな?」



『あーはい、あと新野先生や善法寺君、保険委員の皆…一年の皆、その他私に関わった人達に恩を返すとしたら私は何ができますでしょうか』




「難しいですねぇ…ま、気長に考えてみてはどうですか?此方も貴方を利用していますので深く考えずとも良いと思いますよ」




『…はい。ありがとうございました。なるべく余計なことをせず先生方に指示を仰ぎますのでその際はよろしくお願いします』




「貴方は少々自分を無下に扱いすぎです。まずは体を一人前にする事です」




『はい』




「では、夕食を待ちなさい。もうすぐ来るでしょう」



『ありがとうございました!』




「こちらこそ」





思ったより全然いい先生だった。


学園長先生の所で天女を完全否定してる先生だったから嫌みの1つでも言われるかと思ったのに




あ、あれかいい人で警戒心を無くす術みたいなやつ




あーあーやだやだ人を疑ってばかりでめんどくさい!


もう騙されたっていいじゃんか!あんまり夢見んな!ばか!




うぅ…寂しいなぁ




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