笑えや笑え

□は
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ーうぅ、頭いたい…



ー勉強しすぎだろ。ちったー休め



ーく、この問題が解けない…



ーどれ?…あー …参考書どこだ


ーお前も勉強しろよ


ー俺、スポ薦でいくから


ー高校いって後悔するやつだからそれ


ー一緒の高校行こうな


ーんじゃ勉強しろ


ーーーーーーーーー



「お前なんか全然好きじゃねぇから」



「調子乗んなよ醜女」


「先輩が警戒を無くしたからって私達まで無くさない訳じゃないからな」





おはよーございます。



朝から罵倒されております天女事、名無しの名無しです。



「とっとと天に帰ってくださいよ」



「なんならあの世に送ってあげましょうか?」



うん、昨日善法寺君と乙女が言ってたこと嘘だった。


全然嫌いのままだよこれ



もうこの学園の人は信用しないことにしよう



「黙ってないでなんとか言ったらどうですか?」





『お早うございます』




「は?」




『お早うございます』



「んだこいつ…」




とりあえず挨拶しておきました。もう別に用事もないので朝ごはんが来るまで勉強します。




すると横から手が延びてきてノートを奪われました




「っは、これでどうだ?勉強してるフリはできまい」




『…』



めんどくせぇやろうだぜ


やれやれノートが無くたって勉強出来るだろ普通。違うノートつーかおっと



「あ、てめぇ!何冊持ってやがる!ってかこっちみろよ!」



『あんだようるせぇなぁ…』



「とっとと学園から出ていけよ!」



『出ていこうとしたら拳骨食らったんだよ!』



「大体食満先輩を人質に取るとかお前くノ一じゃねぇの?」


『はぁー!?こんな色気のねぇくノ一要るかよ釈由◯子に謝れ!私の風呂のシーンで視聴率上がるかよ!くノ一舐めんなボケ!』



「誰だよ釈◯美子って!!」



「色気は確かに無いな」



『ってか大体くノ一だったらもっと上手くやるだろうが!私は勉強したいんですー!』



「んなもんやる意味あんのかよ!」



『じゃぁおめぇが忍者になる意味あんのかよ!』


「質問に質問で答えんじゃねぇ!」



バキっ!



『って!やったなこら!やられたらやり返しちゃうよ私は!』



「やれるもんならやってみな」



『イラッ☆あーあーやってや…







や、やーめた』




彼らの後ろに仁王立ちする黒いオーラをみて咄嗟に座り直した。


やだもう怖すぎでしょ


「あぁ!?んだて」ゴチン




「はーちや?何してるのかな?怪我人に」



「げっ、善法寺先輩?!」



もう私善法寺君に足向けて寝れない。怖すぎる


「尾浜も久々知も竹谷も…何してるのかな?」




『ワタシナニモシテナイヨーキャーコワーイ』




「名無しのさんはお薬倍にしておくね」



『え!?』「何?」『ナンデモナイヨ!ゼンポウジクン!ウレシイナー』



怖すぎ!!怖すぎだから!!



「お前達、これは学園長命令だ、文句があるなら名無しのさんじゃなく学園長にするんだね」



「こいつが天女じゃない証拠なんて何もないじゃないですか!!」


「彼女は天女だ」



「立花先輩いつの間に!?じゃぁ何故です!何故こいつだけ警戒をとくなんて言うんですか!」


「お前達は昨日の光景を目にしたじゃないか、笑っていたはずだ」



「質問に質問で返さないで下さいよ、真面目な質問でしょ?」


善法寺君の話では漏れ無く全員笑ってたらしいから笑ってたんだろねこの人も


立花くん?に言われて苛立ってるのがすごいわかる。


図星でーすって言ってるみたいでちょっとおかしい…ぶぶ



ってか立花くんいつの間に??




「正常な判断ができないならここに近づくなと言われたはずだが?」



「正常な判断でこいつを処分しに来ました」



「食満先輩を人質に取ったようなやつ笑いがとれたから許そうなんて…そんなのおかしくないですか?」



「だからそれを含めて正常な判断が出来てないと言うのだ」



「その意味が全くわかりません」



「厄介者は始末してしまえばいい。それだけではないですか」




『これ言葉のキャッチボールどころか言葉の砲丸投げだよ、流れ弾全部私に当たるんだけど』



「天女、あなたは我々をどう思う」



『どうって…お早うございます。初めましてくらいにしか思わないけど…ってか君だれ?この茶番は何?』



「ええ、これは茶番です。貴女が来たから起こった」



『知ってるー』


「天女様、天女様の目には私はどう写りますか?」



『そーだなぁ、見目麗しゅうございます』



「なれば町に行きますか?それとも抱かれたいですか?」



『町は…見てみたい。興味ある!でも君に抱かれても私が得するだけでしょう?』


「ほう」


『良い男には抱かれたいと思うのは女の願いでしょ?でも、君には私は汚すぎるからやめておくね!後で自己嫌悪で爆発するから』


「問題ありません、我々は忍びです。相手を騙すためならこの身をも使います」



『忍者…なんて苦行なんだ』



「えぇ、ですからあなたに抱けと言われれば抱きましょう」



『朝からアダルティーだね、じゃぁ私をここから連れ出して?あなたと一緒なら拳骨されないでしょ?』



「名無しのさん!」



『善法寺君じゃだめだ、彼は天女マジックにかかってる。立花くんあなたでなければ駄目なの…そう、これは運命よ!お願い立花くん!私は…私は貴方を…』



上目遣いで立花くんを見ればその肩の向こうに見える後輩君たちの顔が歪む

その顔は"ほらやっぱり"と言っている



立花君はニヤリと笑う


その笑みは後輩君たちとは違い悪戯っ子のような、そんな顔だ


私はどちらかと言うと立花君の作戦的なものと似たことを考えてるんだろう





「茶番はやめろ、飯だ」



美味しそうな匂いと一緒に現れた乙女に私は意識を完全に持っていかれて茶番終了だ



『わーい!朝ごはんだぁー!乙女ありがとう!乙女サイコー!!ひゅー!』




「食え。仙蔵も食うか?」


「頂こう」



「ええ!?今のなんだったの!?」



「最初に言っただろう?これは茶番だと」



「まるで示し会わせたような茶番でしたね。立花先輩、いつの間に天女と?」


「今日初めて会ったんじゃなかっでした?」


これはこれは後輩くんたちは先輩に好戦的だねぇ

にらみを効かせて立花君を睨むも当の立花君は乙女が持ってきたご飯をさらーっと食べながら受け流してる。


これはどこ吹く風かーくらいの感じだ



『初対面だよ、初対面。立花くんったら悪戯っ子の顔してたよーちょーかわいーねぇねぇホントに男の子なの?』



「触ってみるか?」


『ご飯食べたらその髪の毛じっくり触らせてよ』


「ならば私も触ろう」



「ちょ////////」


『なんなら善法寺君も触らせてよ』



「ええ!?//////」



『乙女はいいや』



「あ?」



『だって…乙女固そうだし』



「…」







「ちょっと!!触るってなんだよ!?」


「立花先輩も!好き勝手言われて何ともないんですか?!」


『うるせぇなぁお前ら、せっかく乙女が美味しいご飯持ってきてくれたのに邪魔しないで』



「邪魔って!!お前やっぱり食満先輩と立花先輩目当てかよ!」



『いーや、乙女じゃなくて立花君目当て、よってお前らにきょーみなし!かえっていーよー』



「やっと本性表したな天女め!!」



うるせぇなぁ…ご飯くらいゆっくり食べさせてよね

んにしてもこの卵焼きうんまー!だし巻き!好き!



「お前ら忍たまともあろうものが素人の怒車の術にかかってどうする」


『土砂の術ってなに?』



「怒車な、相手を怒らせて冷静に判断させなくする技だ」



『あ、それ得意!』



「だろーな」



「じゃぁこいつはくノ一ってことですね?始末しましょう」




『やられたから殺す。立花くんこの子正常な判断が出来てないよ!やられたら同じ事を返せば良いのに!あ、煮魚旨い』



「そうだな、しっかりしろお前達。流石おばちゃんだ作るものは何でも旨い」



『へー、是非習いたいわこの味』



「料理出来るのか?」


『まぁね』



「得意料理は?」



『ボルシチ』



「聞いたこと無いな」



『野菜と豚肉をコトコト煮込むロシアの郷土料理だよ』



「ロシアとは…」



『この地球で一番でかい国』



「地球?」



『地球』



「ほう…」



『あ、立花くんお醤油とって』


「あぁ」



「なんか、仙蔵馴染んでるね…ホントに初めて会ったの?」



『そーそー初対面』



「古くからの友人のようだよ」


「そうだな、そうかもしれないな」



『きっと前世で親友とかだったのかもね』



「だからと言って私は親友になるつもりはない」



『むしろ友達にもなりたくないね』




「『こんな性格の悪いやつ、嫌だ』」






「えー…やっぱりバチバチしてたの?」



「同族嫌悪か」



『似てない似てない、立花くんに失礼だよ』


「そうだぞ留三郎、私に失礼だ」



私と立花君は上部だけならよくにているように見えるかもしれない。
茶番の時も思ったけど内なるいたずら心は捨てられない

でも私達は決定的に違う










「私はこんな自己犠牲極まりない行為はしない」



私は自分が大嫌いで





『私だってこんな自己保守みたいな行為しないもの』




彼は自分が大好きだ




よって、私達は




「『正反対だ』」




「「いや、似てるって」」


即答で帰って来た解せぬ



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