笑えや笑え

□ど
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ー名無し!

ーんー?

ー今日一緒に帰ろうぜ

ーは?部活は?


ーテスト期間だから休みだろ?



ー…そうか、テストか…



ー帰ってゲームしようぜー



ーいや、勉強しろよ





ーーーーーーーーーー


朝になった。




机の上には鞄と古文のような文字の書かれた紙が置いてあった。


手紙の内容は


暫くまた様子見件療養のため勝手に部屋から出るな

鞄及び勉強道具の返還許可


カッターは取り上げ


朝ごはんは持ってきてくれる


乙女には自分で謝れ



みたいなことが書いてあった




古文の参考書がなければ詰んでたな



…歯磨きとか顔洗うのとかどないせぇっちゅーねん




まぁ文句は無しだ。これが戻ってきただけでも私は幸せだ。
ってか寧ろ戻って来た奇跡!



しかしよく殺されなかったな、乙女は生徒だから人質にとれば確実に殺されるか捨てられるかどちらかだと思ってたのに


また生き延びたな




…また、考えなきゃな




まぁ、生きてりゃなんとかなる、何とかするんだ。



あーぁ



勉強するか




いざ、苦手科目!英語!




ーーーーーーー



あれからどのくらい時間がたっただろうか



二時間?三時間?



もう英語みたくないアルよ



あいはぶあ、ぺーん




「名無しのさん、起きてますか?」




『おーいぇーあはーん?』



「っぷ、なんですかそれー」



『ありゃ?君はいつぞやの…らんたろうくん?』



「はい、猪名寺乱太郎と申します」


『あ、どうも、名無しの名無しと申します、年は15、未婚です』




「ふふ、知ってまーす」


おっとびっくり!猪名寺君の後ろからもう1人出てきた!


『あ、もう一人来た』


「僕は鶴町伏木蔵でーす」


おやまぁ可愛らしいお顔なのに不思議なお名前…


可愛いから許そう



『お早うございまーす』



「「お早うございまーす」」



ってかあるぇ?今まで善法寺君しか来なかったのになぁ?


なんぜ?


『ま、いっか』


二人とも可愛いし



「??」


『いやこっちのこと…』



「包帯を代えに来ましたーあと朝ごはんは伊作先輩が持ってきまーす」


『おお、あざーす』


「はーい」


「では私が背中をやるので少しずらして…って!!ぜ、全部ぬがなくて良いですよ!」



「すっごくスリルー」


『いいって、嫁に行けるような体じゃないからさ見られても大丈夫よー』



「で、でも/////」



猪名寺君!優しい!目まで手で覆って真っ赤になっちゃって!
善法寺君なんか平然とやってたのに!!やだ男前!!




『おぉ、猪名寺君は優しいねぇーいい男だなぁ。ほいじゃお言葉に甘えて前だけ隠すね。ありがとー』


「い、いえ//////」


「じゃぁ僕は腕を見まーす」


『おなしゃーす』






二人の治療はとても優しくて善法寺君が嫌いになりそうでした。



「朝ごはんお持ちしました」


『ごめんね善法寺君、嘘だよ!』



「え、何が?」


ここのご飯はメッサうまい!!うぇい!!





『ふぅ、ご馳走さまでした』



「はい、お茶どーぞ!」



『ありがと鶴町君』




君はいい嫁になるぜ



「あ、あの!」



『はい猪名寺君!』



「は、は組の皆も来ていいでしょうか!」



『はぐみ??』


「私のクラスメイトなんです!駄目ですか?」

ちらっと善法寺君を見た


ニコニコしてる!?



『え、えーっと…先生と善法寺君がいいよって言ったらね』



「は組だけずるーい!ろ組もいいですかー?」



ちらっと善法寺君を見た!

ニコニコしてるぅー!?


『…せ、先生と善法寺君がいいよって言ったら、ね?』



善法寺君!目線でどうしたらいいの?って訴えたらニコニコしててイケメ…じゃなかったニコニコしてるだけだし!!

どしたらいいのさ!



駄目じゃないのかし!


ワカランヌ!わからんジェンヌ!



笑顔であんまり騒いじゃ駄目だよって…許可しちゃったよ!!どうしちゃったのさ!




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