笑えや笑え

□ら
2ページ/2ページ


チュンチュン







『ん、あー…あぁ…あれ、ん?』




ここどこだpart2


なんか素敵

朝チュンで目が覚めた!




「あ!起きた!お姉さん大丈夫ですか!?」



『…』

子供?

なんか記憶の端に優しそうなおじさんがいたような…確か、にいのさん?

あれこれなんてマジック?



いや、違うな


ってかここどこだpart3




「わ、私は伊作先輩を呼んできます!」





伊作先輩…先輩ってことは学校?



いや、学校にこんなとこないべ?布団だよ?畳だよ?どんだけ田舎の学校だよ




電気もねぇ
テレビもねぇ
おらの村には車もねぇってか


いや、歌詞がちがうかも



あれー何だったかなぁ…



そんなことを考えているとさっきの少年が戻ってきた


「大丈夫ですか?」




何やら好青年をつれて




いや、こりゃイケメンだぁな


『はい、あ、いや、痛いで…うおおおおおおいてえええええええなんじゃこりゃああああああああ!』



はい、気づきました痛いです!全身痛いです!



「うわぁ!よ、横になってください!!」



よく見たらあっちこっち包帯巻かれて…何でしょうねこれ、中二病ですかねこれ




それからなんかよくわからん薬を飲ませれ(くそ不味い)

なんとなく話せるようになったので色々聞かせてもらいました



話を聞けばここは室町時代だそうで

え、じゃぁ東大寺とかできる頃?うはー見に行きたい!!!足利やんけー!!!ふぅー!!!っていったら、?って顔された
え、間違った?

んで。聞くところによるとこちらにタイムスリップ(?)した人が数人来ており、未来から来る女を天女と呼んでるらしい


天女達はこの学園のことをよく知る人たちだったようで私が知らないと言ったら驚かれた

知らんもんは知らんと言ったのだがその件は後程確かめさせてもらいますと言われたしまった。本当なんだけどな



しかも天女と呼ばれる人たちは学園の上から落ちて来たそうで私のように外から来るのははじめてだと言う



石階段で落ちましたと言ったら苦笑いされあなたも不運ですねと言われた


ですよね

あなたもってのは気になるけど黙っといた。




「なので、天女様はしばらく此方で休養していただくことになります」



『あ、はい、なんかすいませんでした。宜しくお願いします』


「いえ。乱太郎、席を外してくれるかい?」


「は、はい!失礼します!」


『あ、僕!』


「!!!」


『あなたもありがとうございます。えっと、こんな格好で申し訳ないけど厄介になります』


「…はい」


なんかとてつもなく怯えていたな



という印象でした。






「さて、天女様…山賊の件ですが」



『…山賊?』


「山で…」



山?あぁ、あの森のような山のような所は山で自称山賊は山賊なのね



『あぁ…はい、助けていただいてありがとうございます』


「助けたのは僕ではないんです。僕の同室の…」


『そうなんですか、後でお礼言わないと…』




「…なんとも、思わないんですか?」



『何がですか?』




「その、ひどい目に合われたのに…平然として見えるので」





『平然…ですか、』



「少なくとも貴女よりも前にきた天女様は酷く怯えていたので」


『前の天女様も山賊に?』



「いえ…平和な時代だったと聞いているので山賊の話をすれば怯えるといった感じで」


『そりゃそうだ、山賊なんて居なかったし…ヤンキーは居たけど

えっと…はっきり申し上げますと怖かったです。そりゃぁもう恐怖です。



でも犯されるのは初めてじゃないんですよ。
人の死も、一度だけですが目の前で見たことがあります。慣れては居ないので思い出そうとすれば体が硬直し泣きそうになります。

だから思うことは"あの人たちは私に手を出さなければ生きていられたのかな"という事でそれ以外はあまり感じないです』


「ま、まさかそんな…」


『うーんっと
実の父に性的目で見られ
兄に閉じ込められ
母には罵倒されてた
と言えばどんな感じか創造できますかね?』




「!!!!?」




『私のいた時代がすべて平和なんて…
人はどの時代にもそんな時があるんです。人生山有り谷有り見たいな。私の場合ちょっと特殊って言うかあの時代でも異例ですが…全部が全部平和な時代からきたなんて私はとても思えません。ま、確かに戦うことは少ないかもしれないですけどね』



「…貴方は、」



『命があればどうとでもなるって思うんですよ』



「っ、」



『それは時代が変われど同じことでしょう?』





そこまで話をしたところで伊作先輩と呼ばれた好青年は





私の顔を見ながら





優しく綺麗な目から





涙を流した






前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ