うつらうつら
□失恋したよ
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パチンっ
ゴミを捨てに来た俺、近道しようと中庭を通ったら嫌な音が聞こえた、誰かが真田にでも殴られているんだろうか
そのくらい迫力のある音だった
『はい、これでチャラね、このクズ』
「ってぇなぁ!何がこれでチャラだよ!ふざけんなぁ!」
『ふざけてんのはどっちだクズ!』
「んだとこのアマ!」
痴話喧嘩か
女の方、たしかあれは柔道部の主将の篠原…だったかな
うんだよな
男の方見事な一本背負いで投げられてる
思わずいっぽーんって言うかと思った
あ、男の方が負け惜しみに「オメーみてぇな狂暴女こっちから願い下げだ!」とか言ってる
『何でおめぇーに願い下げれんだよばーか!こっちが願い下げだぼーけ!』
「っち!」
おお、もっとも正論言われて逃げてった
あーぁよぇー
篠原は…
は?
『…ズズ』
めっちゃ泣いてるうううううう!
ど、どうし、いや逃げよう、うん俺も逃げ
「お前さん、泣いとるんか」
仁王!?何でこんなところにいるんだよ!?
『っ…』
ほらぁ!篠原もビックリしてんじゃん!
ってか篠原の泣き顔可愛!何であんな可愛いの!?さっきまでのイケメンな篠原どこ行った!
「だから言ったんじゃあんな男やめんしゃいって」
言ってたのかよ!ってかお前ら何なんだよ!知り合いか!
『…そーだったね』
あーあーもう!何なんだよ篠原!お前さっきのはテンションだけで乗りきったのかよ!健気すぎで泣けてきたよ!
「っ、」
仁王も顔赤くしてんじゃねぇ!確かに可愛いよ!篠原可愛いけど!
『もう、終わりなんだ…』
あーまた泣き始めちゃったよ!どーすんの!どーすんの仁王!
って一緒にしゃがんじゃったよ!
頭撫でてるよ!その辺の女子なら落ちる!寧ろ俺も落ちそう!嘘だけど!
「頑張った、篠原さんは頑張った」
『っ、頑張ったよ…背負い投げしてやったっ』
マジ頑張った!頑張ったよ篠原!
「篠原さん」
『何、?』
おいおい仁王お前まさか
いやまさか
「俺、篠原さんのこと…」
おいまさかあああああああああ!
やめろ!今こくったらフラれんぞ!やめとけ!やめとけ仁王!
『だから前にも言ったけど』
ほらああああああってか前にも言ったのかよおおおおおおお!
「あんな男より俺のが幸せに出来るぜよ」
あああああああバカああああああ!
『っ、でも、私ほら狂暴女とか言われてるし…』
うん、めっちゃ強いもんね篠原、この学校で真田よりつえーって言われてるもんなうん、
でもよぉ、篠原
仁王はそんな風に思ってねぇんじゃねぇ?
今だってほら泣きそうな顔でさぁ
『だから』「好きじゃ!」
よく言った!よく言った仁王!お前も偉い!
『っ//////』
ほら、効果は抜群だ!行け!攻めろ!
「好きなんじゃ…篠原さんが…ずっと」
キュン…
って俺何で仁王にキュンってしてんだよ!もう!お前らくっつけよ!俺が許す!
『私、まだ…』
ああそうだよな、篠原の気持ち考えたらな
『でも、友達…とかなら、』
って俺何でここに居るんだっけ
もういいよな、逃げても
「篠原さん!お友だちからお願いします!」
『…はい』
はは、幸せにな仁王、篠原
末永く爆発しろリア充め!!!
。
後日談
「のう、お前さんあそこで見ちょった奴じゃろ」
「は、え?な、なんで?」
「尻が出ちょったぜよ」
「っぶ!」
「ちなみに名無しさんちゃんも知っとる」
「な!マジか!」
「名無しさんちゃんは怒らないでといっちょったから何もせんけどなおまんには報告しちょく」
「え、まさか」
「OK貰ったナリ」
「良かったじゃねぇか!おめでとう!
爆発しろ!!!」
「プリ」
不憫見ていた男子A
。
初第3者視点!仁王はヘタレであってほしい!