うつらうつら

□失恋しちゃったよ
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【部活終わった暇?】



【ジャッカルとメシ】



【そっかわかった】




【いまどこ】





【教室】







部活が終わって携帯を弄ってたらいきなり幼馴染みからメールがあって
何回かやり取りしてみたら何となくやな予感がしてジャッカルに行けなくなった事を伝えて部室を急いで出た




後ろでジャッカルの呼び止める声と真田の声が聞こえたような気がしたが無視して走った



教室に着くとボケッとそとを眺めている名無しさんがいて、何だ何でもねぇじゃんって顔覗いたら目とか鼻とか真っ赤でほっぺには涙のあとがあった








「お前その顔どうした?!」




『…フラれた』





「…マジ?」




部活に行く前までニコニコしてて今日は帰りデートなんだー羨ましい?とか聞いてきたくせに…いったい何があったんだ?






『おぅ』


またぽろぽろと鳴き始めた名無しさんに息が詰まりそうになる



二ヶ月前に告白して付き合えるようになったのにもう別れたとかマジなんなんだよ…






「あー…わりぃ…何て言ったら…」




『…ブン太に慰めの言葉なんて期待してないから平気』



「なんだよそれ」



んじゃ、何で呼んだんだよ!





『来てくれただけで満足って意味』





そういって顔を伏せる名無しさんは普段からは想像もできないくらい小さくて脆そうで余計に何を言ったらいいかわかんなくなった




とりあえず頭を撫でて見たものの泣き止む気配はなくただただ頭をなで続けた




『別に、好きじゃなかったんだって』




「は?」




『告白されたから付きやってやったって』




「ちょ、んだよそれ…」




『お前の体は飽きたんだってさ』




「?!お前らそこまでいってたのかよ!」




『年上好みだからやっぱ無理だわってさ』



「っ、」




『遊んでやっただけでも感謝しろよなって』





「もういい…」




『ちょっと可愛いからって調子のってるよねって』




「もういい、名無しさんやめろ」





『溜まったら相手してくれりゃいいからって』





「名無しさん、もういいから、な?もう思い出さなくていい」





『バカにされてたんだよねぇ、私』





そういって泣きながら笑う名無しさん





「俺が!忘れさせてやる!!」




こんなこいつ見たことなくて急に遠い存在になった気がして無理矢理腕を引っ張ってキスして胸に手を置いてそのまま犯そうと思った



けどシャツを脱がせて見たら赤い後だけが沢山ついてて





手が止まって名無しさんの顔を見たら




彼女は驚いた顔をしてて





でもすぐ笑ったんだ






『ブン太には私は汚すぎる』





そういってシャツをもとに戻してて




またその顔を見て悔しくて悔しくてたまらなかった





「俺じゃ、相手にならねぇってことかよぃ」





助けてやりたいと思ったのに




慰めてやろうと思ったのに




やろうとしたことはアイツと一緒で






苛立ちをどこにぶつけたらいいかわからなくて近くの机を殴った





『っば!なにしてんの?!あんたテニスするんだから手怪我したらどうすんのよ!』




殴った手をとって撫でる名無しさん





あれ、名無しさんの手ってこんなに小さかったか?





「お前…俺のこと心配してる場合かよ」




『場合だよ馬鹿!テニス出来なくなったらどうすんのさ!』




いっつもそうだよな



誰かのことばっかり心配して、自分の子と後回しで


一人で泣いて




馬鹿はお前だろ





「お前は、名無しさんは綺麗だよ」





『っぷ、何言っちゃってんの』





「んなっ、おまえが汚すぎるとか言うから!」





『ばーか』





「はぁー…そーゆーとこ可愛いげねぇんだよ」




『知ってますぅー昔よくブン太君と名無しさんちゃんって性別逆ならいいのにねって言われてましたもんねー』





「覚えてねぇよんなこと」




『えー?じゃぁ俺が名無しさんちゃんと結婚するぅって泣いたことは?』




「記憶捏造してんじゃねぇよ、お前が私ブンちゃんのお嫁さんになるぅーとか言ってたんだろうが」




『あっははは、そんなこともあったあった良く覚えてらっしゃる』





「…帰っか」




『うん、帰ろっか』





幼馴染みなんてよ、ろくなもんじゃねぇのな



好きになったところで





『ありがとう』






苦しいだけだ





でも、でもな






「あの日から俺は、お前だけしか見えてねぇよ」






『ばーか』





お前だけしか






好きじゃねぇよ








『あーぁーブン太のこと好きなまんまだったらこんな思いしなくてすんだのになぁー』





「遅くねぇだろ…今からでもよ」








『っぷ、そーかしらねぇ?』





「抱けるよ、今ならお前の事、誰よりも優しく、天才的によぃ」






忘れさせてやる、俺が






俺があいつの事全部、忘れさせてやる








『ほんと、ばかじゃないの』





その笑顔を守ると決めたのは幼稚園の年少






出会ったその時なんだからよぃ







終わり



ぶんちゃんめやっぱ一途が可愛いよなうん

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