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□スラリ、ふわり【知念】
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「わんぬくとぅ、しちゅん?」
「へ?」
どうしよう。
知念君が知念君じゃない。
いや、知念君は知念君なんだけどらしからぬ質問が。
えぇい、落ち着け私。
ああ! きっとあれかな!
<<友達として>>ってことだよね!?
「霞ー?」
「あ、あぁ、ごめん」
だから・・・えーっと?
「そ、それはどういう好き??」
首をかしげる知念君。
彼の顔を見るために、私は顔を真上に上げなければならない。
「っと、だから、友達としてーとか、恋」
「恋愛」
え、早い。即答。
「わんはやーぬくとぅしちゅん」
どう、しよ。
誰か適切な対処法を教えてほしい。
切実に。
「やーはわんぬくとぅ、ちゃーうむてるばぁ?」
「わ、たしは」
これは正直になったほうがいいのだろうか。
吸って、吐いて、深呼吸。
「私は、知念君が、好き」
思った以上にスラリと出たその言葉。
「にふぇーど」
ふわりと微笑む彼。
ああ、私はあなたが大好きだ。
*end*