短編


□第一印象
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第一印象
翡翠の天秤 緋の指針から



緊急指令
『オーク一族の某子息の印象について』



某参謀長官「………………ゴミ」
考えたが、結局思い出せなかった模様


某大佐「……………………この世から消し去りたい存在ですねぇ」
表情はあくまでも穏やかに
そして背後には暗雲と稲妻を


某大佐付きベグライター「いつか背中から刺スッ!」
……訓練生時代の鬱憤が再び


某中佐「あれ殺っていい?」
「飴ちょうだい」と同じような気安さで殺意を仄めかす


某中佐付きベグライター「流石は噂の御仁」
爽やかに鼻で笑っています


某大佐「絶滅危惧種」
某参謀長官の反応を思って震える


某大佐付きベグライター「希少価値満点の天然記念物」
遠い眼をして黄昏ています










某参謀長官付きベグライター「………ツチノコ」
何だかどうでもよさげ






* * *






テイト・クライン……

A:ツチノコ





ヒュウガ「…またケッタイナ回答だね(汗」
解読不可能だと諦める

カツラギ「ヒュウガ少佐達と同じ意味でしょうか?」
真正面からとらえれば、そう取れなくもない

コナツ「ですが、前回の事を考えると、そんな素直に回答するでしょうか?」
異議を申し立てる

ハルセ「確かに…」
言葉少なに同意を示す

クロユリ「テイトって、質問に対して動物(?)で応えるのが癖なのかな?」
興味深げに解答用紙を覗き込む

ヒュウガ「ミカゲはまだ戻ってこないの?」
傍らにいるベグライターに問う

コナツ「もう少ししたら帰って来ると…」


噂をすれば影


ミカゲ「ただいま帰りましたぁ〜………って、どうしたんですかっ?」
部屋に入った途端注目の的でたじろぐ

ヒュウガ「グッドタイミング♪」
大歓迎な雰囲気全開

ミカゲ「ハァッ!?」
あまりの歓迎振りに腰が引ける

クロユリ「あのね、これってどういう意味?」
背伸びをしながらミカゲにテイトの解答用紙を見せる

ミカゲ「って、…まだ言ってるのかアイツ(汗」
受け取った解答用紙を見て苦笑気味

ヒュウガ「まだって?」
きっちり四十五度で首を傾げる

ミカゲ「初めてシュリのヤツにあった後に言ったんですよ。『アイツはツチノコだ』って」
紙を返しながら苦笑する



どうやら彼の思考は一年前からあまり変わっていないようだ




カツラギ「やはり貴重って事でしょうか?」
正攻法で行ってみる

ミカゲ「まぁ、確かに貴重っちゃあ貴重すけど…」
困ったように苦笑

コナツ「やはり一筋縄ではいかないんですね?」
質問の形をとった確認

クロユリ「ありえないものとか?」
こちらも四十五度
ただし外見が子供なだけによく似合っている

ミカゲ「確かにあの馬鹿さ加減はある意味貴重で、ありえな物ですけど…」
数々の過去に行われた迷惑行為に遠く意識を飛ばしている

クロユリ「ミカゲェェェエぇ〜!」
不満そうに御影の身体を揺する

ミカゲ「ああ、すみません。ちょっとトリップしてました」
呪い殺されそうな視線にちょっと腰が引ける



カ・ク・ヒ・ハ・コ「「「「「で?」」」」」




ミカゲ「つまり……」
先輩連中に迫られ、本格的に及び腰だ





カ・ク・ヒ・ハ・コ「「「「「つまり?」」」」」
さらにずずずいっと顔面に迫ってくる



ミカゲ「つまり……(汗」












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