短編
□七霊的日常会話
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「SMって何ですか?」
我らが参謀長官が留守の間、我らが天使は爆弾を落としてくださった。
………その純真な瞳が痛かった。
七霊的日常会話 T
『翡翠の〜』
「え〜と………ねぇ?」
一番口の回るヒュウガに期待の視線が集まったが、早々にダウン。
隣にいたコナツに話を振る。
「ちょッ!………ええっと…」
なんて事をしてくれるんですかこのチンカスッ!!ッてな目で睨まれたがそこはそれ。
期待に満ち溢れた一対の瞳に彼も思わず尻込みしてしまう。
「ねッ…年長者に任せます」
苦し紛れにさらに隣にいるハルセへバトンタッチ。
「エッ!……あっ、と。その」
いくら歳が上だろうと説明できない事はあるわけで。
「クッ……クロユリ様」
大人として大変情けない事だが、腕の中にある小さな上司に助けを求める。
純真さに対抗できるものがあるとしたら、その無邪気さだけだろう。
「ん
〜もぉ〜、仕方がないなぁ」
まったくもって面目ないと大きな身体をちぢこませる己のベグライターに頓着する事なく、どう伝えるべきか言葉を捜す。
「つまりさ」
正直言って、彼を囲んでいる大人達は不安だった。
この無邪気な暴君がストレートに言い切るのではないかと。
だがそれも杞憂だったのか。
「簡単に言っちゃうとSって人とMって人が一緒に楽しむ事だよ」
妙にスッパリキッパリと言い切った。
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