短編
□日常のひとこま
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それはいつもの一こま…。
「大丈夫ッ!」
「何がッ!?」
自信満々の客人に対して接待する方は涙眼だ。
だが、傍若無人の客人にはそんな事どうでもいい事。
「いざとなったら、ヤるからッ!!」
高らかに宣言したのは、アメジストの瞳を持つ少年だった。
それは、日常の一こま
『僕宙』番外編
「―――……待て待て待てッ!!『ヤる』が『殺る』に聞こえるのは俺だけかッ!!」
もはや、少年が何に対して怒っていたかなど宙の彼方。
遠のきかけた意識を決死の覚悟で繋ぎとめ、取り敢えず、手段と目的を取り違えてしまっている少年を宥めるのに必死だ。
だのに……。
「あっ、ミゲル。大正解!」
天使の皮を被った大魔王は、キャハッ☆っとでも擬音語がつきそうな笑顔でキッパリスッパリ言い切る。
どうやら『決死』の覚悟だけでは足りなかったようだ。
「例え事実でもとりあえずは否定しろよッ!!………アスラン!お前も止めろッ!?」
「止めるだけ無駄だ」
涙眼の先輩など放っておいて、一人優雅にティータイムを楽しむアスラン。
救援要請
もあっさり無視。
「それでも止めろッ。人として、親友として止めろッ!」
出なければ、確実に被害に合う!
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