夢小説

□禁句
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エルヴィン視点

 「久しぶりだな」
と呟けば、そうですねと可愛い声が聞こえる。
「ルーナ、準備できたか? 」
「はい! ばっちりです! 」
白いワンピースを着た俺の愛しいルーナはくるっと回って見せてくれた。
ワンピースの裾が躍る。
小さな花が咲いたみたいだ。
「行こうか」
「はい、行きましょう」
仕事を早く切り上げた今日はルーナと外食をするつもりだ。
廊下をスキップしながら歩くルーナ。
その笑顔を見れば、明日も頑張れる。
そんなことを思っているとハンジとすれ違った。
「やぁ、お二人さん。今日はお出掛けかい? 」
「そうだよ、ハンジ! 」
笑顔で答えるルーナにこの子を選んでよかったと改めて思う。
「ルーナはエルヴィンのこと大好きだねぇ」
そう言ったハンジにルーナは首をかしげた。
でも、ルーナは耳まで真っ赤。
「何だっていいじゃないですか! 」
ハンジにいきなり敬語になったルーナは走って行ってしまった。
「エルヴィンさーん! はやくー! 」
廊下のずっと向うからルーナの声がする。
「禁句だったかな? 」
意味深な笑みを浮かべるハンジを横目にルーナを追いかけた。

 好きだと言ってくれなくても、ルーナの気持ちは痛いほどわかってるよ。
でも、たまには好きだと言ってほしいものだな。











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