夢小説

□時間の中で。
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時間の中で。



 久しぶりの二人揃っての休暇。
本当に久しぶりだった。
毎日が訓練、訓練訓練。
璧外調査が終わったかと思うとまた訓練の日々。
巨人なんかいなかったらって何回も思った。
それでも、たまにのナナバとの時間がとても幸せに感じるのは忙しい毎日のおかげだとも思う。

 「こうやってたまにはルーナとのんびり過ごすのも悪くないね」
ナナバの部屋で他愛もない会話をしていた私達。
ナナバが呟いたようにぼそりと言った。
「そうだね」
窓から差し込む光が私の目を細める。
こんなにいい天気だと眠くなっちゃうな。
「ルーナ? 」
ベッドに腰掛けているナナバが私を呼んだ。
なに? と返せば、眠そうだねって。
「そんなことないよ? 」
私のそんな噓なんてきっとナナバにはバレバレで。
「別に、ゆっくり寝てもいいんだよ? 」
ナナバは優しい笑顔を私に向けてくれた。
ナナバのこういうところを好きになったんだろうな。
「ルーナがお望みだったら、私がひざ枕してあげようか? 」
そう言ってひざにポンッと手を置いたナナバ。
「ありがとう」
ナナバの匂いが私をそっと包んでくれた。
ナナバと私の呼吸が一つに重なる。

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