夢小説
□届かない。
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リヴァイ視点です。
こっそりと想いを寄せている。
笑顔が可愛いルーナに。
初めはうるさい奴だとばかり思っていた。
派手なミスばかり繰り返しては周囲の奴等に助けてもらっている。
助ける奴等も奴等だ、と今まで思ってきた。
でも、それは俺の勘違いだったようだ。
派手なミスをするルーナ。
でも、あいさつはできるし、先輩を立てることもできる。
何より、部屋が綺麗だ。
でも、ルーナは俺のことなんて眼中にもないのかもしれない。
「ルーナ、おはよう」
俺から部下にあいさつするなんてルーナだけだ。
「あっ! リヴァイ兵士長、申し訳ありません。ぼうっとしてて……
おはようございます」
可愛い笑顔を俺に一瞬だけ向けて、軽く会釈をしてからルーナは忙しそうに俺から離れていった。
「はぁ」
無意識のため息が出る。
ルーナに会うといつもそうだ。
でも。
「おはようございますか……」
ルーナの言葉をぼそりと繰り返す。
敬語の冷たいようあいさつが響く。
この敬語が俺とあいつの関係を表している。
おはようと、言ってくれる日はくるのだろうか。
エレンと楽しそうに話す後姿を見つめて呟いた。
「好きだ……」
兵士長の辛い片想い