SHORTSHORT
□探偵
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※ヒロイン×イルミ 助手と探偵
私は名探偵と呼ばれるイルミさんの助手。
「あー、仕事ないって幸せー。りなとこうしてられるしー」
『そんなことまた言ってイルミさん。依頼がなければ呼びかけとかすればお客も来るかもしれませんよ?
例えばチラシでも配るとか…』
「えー?やだよー、別に客なんか来なくてもいいし。金だって別に困ってないし」
『イルミさん!あなたはなんの為に探偵やってるんですか!』
「え?りなが探偵ってカッコイイって言ったからなってみた」
『…はぁ、イルミさん。それなる意味あるんですか』
「あるよ?探偵と助手の恋とか燃えない?」
『イルミさん…』
私は絶望した。あの時私にオレ、探偵になる!と言った時の姿はあんなに輝いていたと言うのに、それがそんな理由でなったなんて…。
『私のときめきを返してください!』
「え!りなオレにときめいたの!?え、ねぇ!」
『すいません、今の忘れて下さい…』
「え?なんで、ときめいたんでしょ?ねぇ?」
カランカラン…
『あ!お客来ましたよ!』
「ちぇ、つまんないのー」
『つまんないのじゃありません!(ボソッ
どうぞお掛けください。今日はなにかお困りでしょうか?』
「はい、実は〜」
『…はぁ、なる程。ちょっとイルミ探偵!』
「はいはい、なんでしょう」
イルミは社長椅子で遊んでいたところりなに睨まれたので椅子から降りて客が座るソファーの前に座った。
「んまぁ!なんてかっこいい探偵さんなのかしら!」
「ああ、どうも。それで、旦那さんが浮気してる様子なんだね?」
『イルミさん!お客様にそんな口調!』
「あら、いいのよぉ。それで、どうすればいいんでしょう探偵様」
「うーん、大体そんな旦那となんか別れた方がいいね。もっといい男探すの手伝おうか?」
「まあ!嬉しいわぁ!でも私はあなたがすっごく好みなのよねぇ」
「あー、それはムリ。オレ彼女と結婚するんで」
イルミは隣に座るりなの肩を掴んでお客に見せるように言う。
『イルミさんっ!』
「あら、それは残念だわぁ…」
「だけどオレには劣るけど結構顔はいいやつならいるよ。コイツなんだけど」
「どれどれ…あらぁ!なんてカッコイイのかしら!私のタイプだわ!是非紹介してくださるかしら!」
「どうぞどうぞ、コイツ暇だからいくらでも相手してやって。電話番号はこれね」
イルミはケータイから電話帳を開きヒソカの電話番号を紙にメモするとお客に渡した。
「ありがとうございました〜」
『え、もういいんでしょうか?』
「ええ、私ももうあの旦那とはやってけないと思っていた頃ですし、やっぱり名探偵に相談してよかったわぁ〜
また困った事がありましたらここに来ますわね♡
あ、これ依頼料ね。足りるかしらぁ」
客は財布から札束を取り出しりなの手に乗せた。
その額パッと見100万ジェニー程はある。
『え!こんなに頂いてよろしいのでしょうか?』
「いいのよぉ。こんないい人紹介してもらって、こんなイケメンの探偵も見られて、これからの依頼先も見つけられたんだから安い方よぉ〜
じゃあまたお会いしましょう♡イルミ探偵様♡」
「まいどありー」
『あ!ありがとうございましたっ!』
カランカラン…
りなは客が帰っていくのを見送ると、溜息をつきソファーに座った。
『…こんなんでいいんでしょうか…』
「なにが?」
『これ、全然探偵の仕事してません』
「いいじゃない、儲かるんだし」
『もう!知りません!』
「えー、りなーこの儲かりで好きな服買うからー」
『い、いりません!』
「りな〜」
end.