Turn Over Life....
□未知との遭遇
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「サマーシーズンに小遣いがねェつーのはきちィよ〜」
「そいつは残酷だなぁ〜」
「だからと言って俺や億泰たかんないでね〜」
前に宝くじで当てたお金が入った講座を封鎖されてさみしい夏休みを送ることになったと半泣きで仗助に告げられる。話を聞いてればそんな大金未成年には多すぎるよと感じてお母さんナイス、なんて思った。
もうすぐ夏休み。
気温もだいぶ上がり、制服でいるのが少しだるくなってきた。
いつも通り通学路を歩いていると億泰が何かに気づいたようで草原を指さす。その先を目で追っていけば大きなミステリーサークルが。昨日まではなかったのにな。
「あれの真ん中なんかおかしくない?」
「あっ!」
「おい…なんかヤベェーぞ!草むらの下に誰か倒れているようだぜ!」
仗助は行くしかねーだろ、と草をかき分けミステリーサークルの中心を目指す。俺と億泰は顔を見合わせうなずくと仗助が歩いた後をたどってミステリーサークルへ。倒れていた人を覆っていた草をどかすと、その人は目を開けグインと立ち上がった。立ち上がったといっても関節を使っていない。まるでマジックショーの超能力で引っ張られて起きる人のような動きだった。
「ここは…ここはどこですか?」
それが彼の第一声だった。。
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