Turn Over Life....
□収穫と書いてハーヴェストと読む。
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「いただきます。」
手を合わせた後、皿にのっているサンドウィッチに手を伸ばす。今日はいつも行っているカフェではなく、隠れ家的な裏通りにある喫茶店に来ている。この後仗助と億泰も来る予定だ。
この店は学校帰りに偶然見つけた店で、いつかみんなで来ようと約束していた場所だ。どうやらこの店は当たりらしい。
「うんまい。」
もしゃもしゃと頬張り続けているとカランカランと言うドアが開く音が聞こえてきた。そろそろ来るだろうと思っていたのでそちらを見れば仗助と億泰が立っていた。そして知らない人男子が1人。何よ、今日は俺の奢りだからって…。
「どちら様?」
「よっ!奏多!俺らのダチを紹介するぜ!重ちーっていうんだ」
「よろしくだどぉ!」
こちらこそ、とお辞儀をすればとても可愛らしい笑顔を浮かべていた。弟が欲しい、激しく心の中で思った。生憎、俺は一人っ子で結構さみしい思いをしてるんですよ。そんなことを思いつつ、席に座るよう促す。
メロンソーダを人数分頼み、少し大きめのパフェを頼んでみんなで突っつく事にした。流石に人数分のパフェの料金なんて払ってられないですからね。
「奏多よぉ、ほんとにいいのかぁ?」
「いいのよ。世話になってる分さ。重ちーにはお近づきの印ってことで。遠慮したら殴る」
「全く冗談に聞こえねぇ…」
黙ってれば美人なのによぉ、なんて目の前で仗助がぼやく。それに同意する億泰も億泰で。俺は少しイラついたのでパフェに思いっきりがっついた。今日一日でわかったのが、ここの食べ物はなんでもうまいということだった。
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