バディ・コンプレックス:運命の2人

□第4話 家族
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シグナスは習志野基地を飛び立ち本格的な修理をするために千歳基地に向かった

「う〜ん・・はぁ今日はこのくらいにするかな」

紅葉は下書きを済ませたスケッチブックを片付け甲板デッキを立ち上がり艦内に入って自室に向けて足を進めた



目を開けるとそこは青應高校の校庭だった
周りを見渡せばバスケットゴールがあった
ワケも分からず立ち尽くしていると後ろから声がした

「何ボケッとしてんだ青葉?早く来ないと置いていくぞ!」

「いつものの青葉らしくないぞ!」

青葉を呼ぶ二人は友達の降太郎と純一がバスケットボールを持って走っていった
後を追おうとしたが足が動かず手も体もまるで金縛りにあったかのようにピクリともしなかった
先を行く二人に呼びかけるが振り返らず「先にいって待ってるからな」と言い残して消えた

「待ってくれよ!降太郎!純一!・・なんで・・・!?嘘・・だろ?」

次に顔を俯かせた青葉の前に現れたのはこの前まで暮らしていた家だった
そこでようやく体が動かせることに気付いた青葉は中に入るが家の中には誰も居なかった
最後に父親の写真を見ようと仏壇の前に行くがそこで信じられなモノを見た
父親の写真の隣に自分の写真が飾られていた

「嘘・・・・だろ・・・?・・なん・・で・・なんでたよ!?俺はまだ生きてるのにッ!・・俺は・・まだここにッ!・・・・・・もうやだよ・・独りは嫌だ・・・誰か!誰でもいいから俺を独りにしないでくれ!!紅葉!ディオ!雛!まゆかちゃん!・・リーさん・・ヤール・・さん・・助けてくれッ!」

泣き叫び何も無い空間に手を伸ばして助けを求めるが誰もいない家ではその手を取る者はいない・・・はすだった

「ッ!!!」

伸ばした手に誰かが掴んでくれてる事に気付いた青葉はとっさに離さないように強く握り返し誰なのか分からないが何処からか声が聞こえた

『大丈夫だ青葉、お前は独りじゃないから・・俺が傍に居てやるから』

誰かは分からないが今一番欲しかったその言葉に安心した青葉は倒れるように意識を手放した
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