Dream
□J … Office Love 10
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記憶が戻ってからというもの、気分が良く、階段も克服しつつあった。まだ、付き添いが必要だけど…
「今日は、隆二がいないから…」
お昼ご飯どこで食べようか悩んでいると、岩ちゃんが席に戻ってきた。
「岩ちゃん、今日一緒に屋上行ってもらってもいい?」
「久しぶりですね!いいですよ♪」
久々に登る屋上までの階段は、なかなか辛い…
「ふぅ、運動不足だな…」
「あと少しですよ。」
もう、屋上のドアは見えていた。
見上げていると、ドアが開き光が飛び込んで来た…
あまりの眩しさに眩暈がして、その場にうずくまる。
!?
階段の上に見える人影…
肩にぶつかる感触を思い出す。
光で影になっていた顔が、フラッシュバックした…
私…落とされたんだ…あの人に…
岩ちゃんが私の名前を呼んでいる声がする。
そのまま私は気を失った…
目を覚ませば、岩ちゃんと亜紀がベットの横に居る。
「大丈夫?」
亜紀が私のおデコに手を当てながら、呟いた。
「うん。貧血かな?(笑)」
「なら、いいけど。岩ちゃんがまた大騒ぎだったんだから(笑)」
「だって、しおりさんいきなり倒れるから…」
「ありがと。ホントにごめんね。」
少し休んでから、帰るからと、二人には戻ってもらった。
私は階段で見た、あの人が気になって仕方なかった…
とりあえず、今晩隆二に話そう。
臣にも伝えた方がいいのかな…
あれ以来、話をすることがなくなっていた。