Dream
□J … Office Love 7
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週が明け、復帰当日。
「しおりちゃん。おはよ。えらいイメチェンしよったな。」
退院した次の日に、長かった髪をバッサリと切った。
こんなに短いの、小学生以来かもな。
髪型を変えた当日にも、隆二くんが家に来てくれて、私を見るなり「ヤバイ!可愛い!」と、連呼する…
そんなテンションの高い隆二くんに、決めたことを言える訳もなく、ズルズルと週末を過ごし、優しさに甘えてしまった…
「おはようございます。片手だと色々と大変で…」
「せやな〜。無理せんと、もっと休めばよかったのに。あ、その髪型似合っとるで♪」
健二郎さんが、親指を立てて褒めてくれた。
「ありがとうございます!ご心配お掛けしました。」
「おは…え?しおりさん、その髪…?」
「岩ちゃん、おはよ。色々面倒臭くて、切っちゃった。」
「似合ってます!可愛いですよ♪あ、しおりさんの席は、ココです。」
岩ちゃんが、自分の横の席をポンポンと叩く。
そっか。私外れたんだっけ…
「また、お隣復活です♪」
嬉しそうに話す岩ちゃんが、可愛くて、沈んでた気持ちが少しだけ晴れた。
「おはよ。切ったんだな。」
「おはよ。ドライヤーが面倒だからね。この髪型、楽チンだよ。」
「手伝ってやっても良かったのに。(笑)」
「遠慮します。(笑)」
ちょっとした会話の後、新しくサポートに付いた小泉さんに仕事を渡し、席を空けた。
小泉さんの顔を見た時、笑顔が無く、冷たい目が印象的だった。
前からあんなに冷たい感じの子だったっけ…?
ナオトさんと直己さんに挨拶をすると、直己さんに呼ばれる。
リハビリが終わるまで、広臣くんのサポートを外れるように言われた。片手でやれる事をやってもらうし、自分が出来ると判断したものをドンドンやるように、と。
広臣くんから、入院中に新しくサポートが付いたことは聞いていたし、驚くことはなかったけど、やっぱりやりがいがあっただけに寂しい…
当たり前だよね。こんな戦力外がサポートなんて、意味が無い…
「わかりました。お気遣いありがとうございます。」
「様子見て、たまには手伝ってもらいたいから、その時は、よろしく。」
「はい」
早く治して、前みたいに仕事したい!
ま、サポートには戻れないかもしれないけど…