弾薬庫

□待ち合わせ
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〜はしる〜

この前ここを通った時は
君と一緒だったね
雪が積もった朝で
靴の中までぐしょ濡れで
俺のポケットの中
どうやったって
二人とも冷たい指のまま

忘れてないけど
転がり込んだ君のマンション
立ち止まって見上げてる暇
ないんだ
急がなきゃ
あいつ
まだ待ってるかもしれない



〜ふりかえる〜

ずっと走ってきて
たどり着けば
新たな道がそこにある

けれど
立ち止まり 足元を確かめれば
『待って』とは言わない君の眼差し

だから今日は 待っているよ

それとも
待っていてくれたのは
君の方だった?




〜さとったりする〜

あいつが ずっと と言ったら
それは確かに
俺が思う通りの ずっと
なのだと
最近ちょっと わかってきた

あいつが きっと と言ったら
それはだれよりも間違いなく きっと
なのだと
思ってもいいなと 感じはじめてる

けどさ やっぱ どうせ人間じゃん?

わかってるから
こんなとこでつっ立ってるんだぜ




〜わかってる〜

恋人を待ちぼうけですって?

冗談じゃないわ

待たせるような男は

いらないんだもの

このアタシを

こんなに待たせておけるのは

アイツラくらいのものよ

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