はいきゅう

□弱点
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昨日、研磨が勉強しに俺の家に来て、致してそのまま寝てしまった。(何故か研磨はお泊まりセットをもっていたが)
親はあいにく留守で、二人とも爆睡してしまい、遅い時間に起きてしまった。
俺の家から学校までの距離はそこそこあるので、走ればギリ間に合うだろう。
冷蔵庫に入っていた物でささっと朝食を作り、寝ぼけている研磨に準備をさせ、玄関へと向かう。
あまり時間がない。走るか。
いきなり走りだすと、多分研磨は怒るので、予め言っておこう。
「研磨ー、眠たいだろーけど時間無いから走る…」
ぺろり
「……〜〜〜っ!?」
全身に悪寒が走り、ドアを開けようとした手が固まる。
ぎぎぎぎ…とゆっくり振り返るときょとんとした研磨がいた。
「クロ…耳、弱いの?」
その瞬間、顔が熱くなった。
いやいやまさか、違う違う。
「そそそそんなわけないだろ俺に弱点なんてないっていやまさか「足、くすぐられるのも弱いよね。あと、膝の裏側「止めてもう言うな」
研磨がゲームしているときに見せる、ニヤリとした笑みを浮かべている。
そして首筋あたりに顔を埋めた。
ぺろり、かぷ
「ひ、ぁ……っっ」
俺の耳を、はむはむと研磨が甘噛みしている。そのたびに、なんともいえない感覚が俺を襲う。
「け、んま、やめっ…ぁぅ」
頬に添えた左手で、耳をいじる。
「耳、弱いんだね…感じてるでしょ」
耳元で喋っているため、息が耳掛かりとてもくすぐったい。
「そんなわけ……んんっ」
研磨はまた耳を舐める、噛むの作業へ戻ってしまった。
やめさせるように頭をぽんぽん、と撫でてみるが、やめる気はないらしい。
もれそうになる声を抑えて、考える。
どうして、このタイミングで耳を舐めたのだろう。
研磨は猫のように気ままだ。ヤりたいときも何の前触れもなく襲ってくる。
本人曰わくヤりたくなったからヤる、らしい。やはり、それなのか?舐めたくなったから、舐める…研磨の考えることは分からない。……もしかすると、シたくなったのだろうか?研磨はよく最中に俺の体に甘噛みすることがある。それか?それなのか?だがしかし昨日、明日学校があるというのに第2グラウンドまで連れてかれた記憶がある…取り合えず昨日は散々揺さぶられて俺の腰は痛みがすごいのだ。研磨も満足しているはずだ。…それともまだ足りないと言うのか。研磨が俺の知らないうちに性欲底なしになっていたとは……と考えていると、耳の愛撫が止まった。
「けん、ま?」
研磨はちょっと怒ったような顔をしていた。どうしたのだろう。
「俺がしてるのに別の事、考えてた」
はっっと気がつく。
そうだ、研磨が耳へ愛撫している間ずっと理由について考えていたんだった。
「研磨、あのな「あと、学校あるし、時間ない」
バッと腕時計をみると、朝練にはもう間に合わない時間だった。ああ、夜久にしばかれる…。
「と、取りあえず走るぞ!」
急いで玄関を出て、研磨の手を取り走りだす。
研磨は何か言っていたが、気にしない。
さっきの事を振り払うように、走る。
学校につくと、二人とも汗だくだった。
研磨は疲れることと、汗をかくことが嫌いなのに。
「…研磨スマン、大丈夫か?」
しんどそうに息をしている研磨の背中をさすりながら聞く。
「大丈夫、だよ」
「そうか、よかった。無理するなよ。」
ほっと一息つくと研磨はぎゅっと、俺の制服の裾を掴んだ。
「ねぇ、クロ。今日もおばさん達、留守なんでしょ?」
「…おう」
「じゃあ…帰ったら、お仕置き、ね」
そう言ってにやりと笑った研磨はまるで、獲物をいたぶる猫の目をしていた。
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妄想してなかった

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